1993年2月20日、約10万円の低価格パソコン「FM TOWNS マーティー」が発売されました:今日は何の日?

FM TOWNSと互換性を持ちながら、家庭用テレビに接続して使えたのが「FM TOWNS マーティー」。

この約10万円という低価格パソコンが発売されたのが、1993年の今日です。

CPUは386SX(相当)、2MB メモリー、FDD、CD-ROMドライブといったスペック。HDDは内蔵していないため、ソフトはCD-ROMから起動して使うというのが基本です。画面出力がテレビにできることから、高価なディスプレイを購入する必要がないのはメリットでした。

主なターゲットは、FM TOWNS用のゲームが手軽に遊べること……だったと思うのですが、社内でそれを嫌い、知育教育を前面に押し出したという話が興味深いところ。このマーティーの裏話は、「FM TOWNSから「マーティー」まで、仕事の波状攻撃から学んだ大切なこと:PC広報風雲伝(第3回)」に詳しいので、気になる人はぜひ。

元々富士通は教育系に強く、学校などへのFM TOWNS納入も多かったようなので、それを家庭に……というのはわからなくもない戦略です。とはいえ、建前はともかく、やはりゲームが遊べるというのは購入動機のひとつとして重要な点でしょう。

しかし、ゲーム機として考えると約10万円というのはかなり高価。しかも、テレビでは解像度が低い、HDDが搭載できないといった制限もあり、パソコンとして使うにも不便で、中途半端になってしまった感は否めません。

また、FM TOWNS互換となっていたものの、実際はマーティ対応ソフトでなければ動作しないことも多く、パソコンとして使うには障害が多いものでした。

翌年の1994年には廉価モデルが発売されましたが、パソコンはいわゆるDOS/V機がシェアを伸ばし、ゲーム機はプレイステーションとセガサターンが登場。残念ながら、マーティーはシェアを伸ばすことができませんでした。

2月20日のおもなできごと

1993年、富士通が「FM TOWNS マーティー」を発売
1997年、京セラが「DataScope DS-110」を発売
2009年、カシオが1000fps対応の「EX-FC100」「EX-FS10」を発売
2009年、ドコモが「BlackBerry Bold」を発売
2014年、キヤノンが光学30倍コンデジ「PowerShot SX700 HS」を発売
2015年、auが「INFOBAR A03」を発売
2015年、auがガラホ「AQUOS K SHF31」を発売
2019年、キングジムが「Boogie Board BB-12」を発売

Source: 富士通