「無能上司のせいで在宅勤務が終了」 匿名投稿が話題に
はてな匿名ダイアリーに11月中旬、「無能上司のせいで、在宅勤務が終了することになった」という投稿があり注目を集めている。
投稿主は業務システムを開発、販売する事業部で1年半以上在宅勤務を行ってきた。以前の部長が優秀な人で、在宅勤務への転換に合わせて社内外の業務をすべてオンラインで行えるよう整備。その結果、「売上は右肩爆上がり」し、通勤の疲れもなく使える時間も増え、在宅勤務メンバーは
「家でご飯食べれるの最高。もう在宅勤務以外考えられない」
などと、とてもポジティプに感じていたという。ところが……。(文:okei)
「テキストで伝えるのは苦手だから電話したほうが早い」
先月、前述の部長が異動になり「かなりやばい」新部長がやってきたという。ビジネスチャットツールのslackを使いこなせず「ガチの電話」をしてくる上に、その内容をslack上で部下に記録させる、あらゆるものをパワポ資料につくり直さないと見てくれない、など余計な業務が増える事態となった。クラウドサービスの使い方を説明しても、
「入力が面倒くさい」
「テキストでうまく日本語を伝えるのは苦手だから電話したほうが早い」
「俺は君の上司なんだよ。上司がすぐに判断できるように体裁を整えるのが部下の仕事じゃないの?なんで君が楽しようとしてるの?」
などとたしなめられるという。自分がテレワーク業務について行けないことを棚に上げ、部下に負担を強いるだけ。これで管理職とは驚きだ。
しかも、その新部長は先日
「12月から在宅勤務を終了・禁止し、週5で出勤をすることをルールとする」
と発表。これを聞いたメンバーは絶句し、ZOOM画面固まったのかと思ったと投稿主は綴っている。
新部長いわく、理由は「オンラインでは情報共有がしづらいからオフィスですぐに顔を突き合わせて話せるようにしたい」「10月に残業が増えている。やはりリモートは良くない」といったことだそう。
投稿主は「意味が分からない」と怒り心頭で、「情報共有しづらい」のは「お前だけ」で、「残業が増えている」のも「誰のせいで?」などと憤っている。今後に絶望しているようで、今週から転職活動を始めるそうだ。
「リモートワークをやめた会社から、次々と有能な人材がいなくなる」
この投稿には900を超えるブックマークがつき「テレワークが継続できない会社から人材が流出する時期に入った」などと話題になっている。ブックマークのコメントは、
「同じような話をよく聞くな。リモートワークをやめた会社から、次々と有能な人材がいなくなるだろう」
「上申しないのが悪いってコメあるけど、一か八かの上申する労力を使うなら、同じ労力使うなら転職するほうがいいでしょ。優秀な人から抜けていく案件」
といったコメントが多数上がっている。ツイッターでも同様の意見が拡散された。
中には、「今フルリモート&フレックスで求人出すとうちみたいな零細には勿体無いような優秀な人から応募あるんだよな。マジでこの手の無能管理職のおかげだよ。ご馳走様です」という皮肉なお礼まである。
上と戦わずに転職して退散することについて批判も多少はあったが、投稿主は上層部に対する不信感を追記しており、下手に動けば嫌がらせの恐れがあるようだった。確かにこれでは、優秀な人ほど転職を選ぶだろう。
緊急事態宣言の解除後、楽天グループが在宅勤務を減らし原則週4日出社に切り替えるなど、オフィス通勤に戻る動きが出てきている。ただ企業側は、業種によってはそのままテレワークを継続したほうが、生産性も社員のモチベーションも上がることを頭に置いておく必要がありそうだ。その前に、管理職の精査は最優先課題かもしれないが。