「目標未達だと毎回30分近く怒鳴られます」小売業スーパーバイザーの苦しみ
キャリコネニュースではブラック企業をテーマにアンケートを実施。30代後半男性(山形県/年収600万円)からの経験談が届いた。男性は、「小売の通称SV(スーパーバイザー)と呼ばれる仕事」に就いている。小売業界で、本部から複数の店舗を管理・監督する仕事だ。
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有休申請を却下されて「10万円近くの旅行がパーになりました」
直営店の勤務を経てスーパーバイザーとなった男性は、「この職種に就いてかれこれ5年経ちますが、なりたての時は直営店勤務の時とは別企業にでも入ったような感覚でした」と打ち明ける。
「目標=必達という文化があり、達成出来なかったら上司にこっちから電話。30分近く毎回怒鳴られ『新人とか関係ない』と言われ、毎日22時帰宅が当たり前。しかも残業が多いと怒られるため、月60時間までしか申請出来ない。当時は月80〜90時間は残業当たり前でした……」
時間外労働が月80時間は「過労死ライン」とされている。そこまで働いても残業代が満額もらえない上に、休みも思うように取ることはできなかった。
「4月中旬に有給休暇を使って長期休暇を申請したら『GW前に取るとかあり得ない』と言われ却下。10万円近くの旅行がパーになりました。申請は2週間以上前にしていたのに却下されたのは休暇開始の3日前。キャンセルしても代金は返却されず。挙げ句の果てに7月になったら『なんで6月に取らなかったんだ』と怒られる始末」
厳しい上司に理不尽な扱いを受け、男性の身体には異変が訪れた。「その上司のせいで一度倒れて睡眠時無呼吸症候群になりました」と明かす。「ここまでご新人から2年半に起こった事のほんの一部です」とも綴っており、もっと言いたいことがありそうだ。
ただ、そうした最悪の状況は上司が変わることで改善されたそう。「2年半前からは上司も替わり、今はのびのびと仕事が出来ています」とのこと。ただ、それですべて良くなったわけではなく、
「給料が5年前と比較しても全く伸びていなく、残業ありきの給料からは脱出出来ていません。この点は上層部は改善しようとしていますが、何年後になるやらというくらいスピードが遅いです」
と不満を漏らしていた。