「動画を見るのがつらい」理解できる? テキスト派の「本音」に共感続々...その心理とは
Togetter社が解説する「3分くらいで分かる週刊Twitterトレンド」<出張版>
ツイートまとめサービスTogetter(トゥギャッター)を運営しているスタッフがTwitterで注目された話題を厳選し、考察するコラムの第22回です。今回は「文章コンテンツと動画コンテンツの対比が反響を呼ぶ理由」を掘り下げます。
先日、「動画よりも文章のほうが効率がよく理解できるタイプの人にとって、動画による説明しかないコンテンツは苦痛に感じる」と訴えるツイートが大きく盛り上がりました。
<動画より文章の方が理解しやすい人にとって、動画解説はめちゃくちゃ苦痛なのに、社会全体では動画が推されててキツい - Togetter>
こういった「動画と文章」を比較する話は過去に何度もバズっており、まとめもよく作られています。なぜそんなに話題になるのでしょうか。
コンテンツによっては動画での解説が主流に
YouTubeなどのサービスの隆盛やスマートフォンの普及、通信環境の進歩などに伴って、動画コンテンツはとても身近なものになりました。なかでもビデオゲームや料理のレシピなど「実際の様子を映像で見た方が理解しやすい」タイプのコンテンツは、動画での解説が主流になりつつあります。
しかし、動画には「自分のペースで情報を得ることができない」「重要な部分に辿り着くまでに時間がかかる」といった、文章と比較した時にデメリットとも言える特徴が。そのため、欲しい情報が動画でしか発信されていないと、「文章派」のユーザーは不便だと感じるようです。
<「動画を見るのがつらい」最近はゲーム情報を調べようと思ってもwikiが存在せずYouTubeによる動画での解説しかない - Togetter>
Twitterユーザーには「文章派」が多い?
今でこそ画像や動画も投稿できるTwitterですが、初期はテキストしか投稿できないSNSで「マイクロブログ」とも呼ばれていました。そんな経緯もあってか、Twitterのユーザーにはそもそも文章を読むのが好きで「何か書いてあると思わず読んでしまう」という活字中毒タイプの人も多いようです。
例えば「国語の教科書はもらったら速攻で読破する」「文章があると反射的に読んでしまう」という内容のツイートは多くの人に共感され、よくシェアされています。このようにTwitterは「文章派」が多いため、世の中で主流になりつつある動画へのカウンター的な意見が盛り上がると考えられます。
<「誰もが文字が書いてあると反射的に読むわけではない」ってのは、文字があると全部読む族の人には盲点だったりする - Togetter>
<国語と道徳の教科書はもらったら速攻で読破するものでは?という話「国語の教科書はアンソロジー」 - Togetter>
コンテンツに合った発信方法が大切
「動画と文章」の対比はたびたび話題になりますが、どちらかが優れているわけではなく、そのコンテンツの内容やジャンルにマッチした発信方法が大切です。
Twitterで192万人以上のフォロワーを持つ料理研究家で、YouTubeでも活字でも情報配信しているリュウジさんは「そもそもターゲットが違う」「時代やニーズに合わせた情報配信が重要」と解説するツイートを投稿しています。
またリュウジさんは、動画内にあえて不必要な飲酒や試食シーンを入れているのは「料理には興味がないけどおいしい料理やお酒は好き」という人たちにも響くようにするためとツイートしています。動画ならではのメリットを活かした工夫ですね。
<動画サイトはなかなかほしい情報にたどり着けない為、せっかちな人ほど活字で情報収集する時代に戻るのではないか?→様々な声が集まる - Togetter>
これまで考察してきた「文章と動画の対比」がTwitterで話題になりやすい理由をまとめると、次の3つが挙げられます。
・Twitterでは文章で情報を得たいユーザーが多い
・動画での情報発信が主流となりつつあることへのカウンターが発生しやすい
・「文章と動画」のような二項対立の話題は議論が活発化しやすい
文章だから、動画だからと避けずに接して、自分にとって必要な情報を効率的にキャッチできるようにしたいですね。以上、Togetterがお送りする「3分くらいで分かる週刊Twitterトレンド出張版」でした。次回もお楽しみに。
(Togetter編集部)