by .CK

Chromeの開発元であるGoogleが「ユーザーデータを多く使用している」として非難される一方で、Firefoxはこれまで、ユーザーデータの利用が最小限であることや、それゆえのプライバシーの高さが評価されてきました。しかし、2021年10月6日に公開された「Firefox 93」では、キーワード検索の候補にユーザー情報を使った広告が表示されるとして話題になっています。

Firefox Is Getting Ads in Your Search Bar

https://www.howtogeek.com/760177/firefox-is-getting-ads-in-your-search-bar/



Firefox’s address bar has ads now, but you can disable them - The Verge

https://www.theverge.com/2021/10/7/22715179/firefox-suggest-search-ads-browser

2021年10月6日、MozillaがFirefox 93の正式版をリリースしました。Firefox 93はAVIFのサポートや、タブの自動アンロード機能が主要な変更点として取り上げられましたが、これらと同時に「Firefox Suggest」という新機能も追加されています。

Firefox Suggestは、Firefoxのアドレスバーや検索バーにおいて、検索候補を示す機能。



Mozillaはこの機能について「あなたが目的を達成するために関連情報や関連ウェブサイトを浮上させます」と説明しています。このような検索候補を示す機能は、すでにGoogleを始めとする検索エンジンの多くが実装しています。

Navigate the Web faster with Firefox Suggest | Firefox Help

https://support.mozilla.org/en-US/kb/navigate-web-faster-firefox-suggest

Firefox の検索候補の表示機能 | Firefox ヘルプ

https://support.mozilla.org/ja/kb/search-suggestions-firefox

日本版のFirefoxでこの機能を利用する場合、閲覧履歴、ブックマーク、開いているタブといったデータから提案が行われます。一方でアメリカではこれに加え、「コンテキストからの提案(Contextual Suggestions)」が行われるのですが、「コンテキストからの提案はただの広告ではないか?」と波紋が広がっています。

Mozillaは説明の中で、「『コンテキストからの提案』が有効になっている場合、Firefox Suggestはプライバシーを念頭に置きながら、Mozillaとそのパートナーによってコンテキストからの提案を生み出すべく、あなたの所在地や検索ワードを使用します」「Firefoxのバージョン92以降を使用している場合、あなたは私たちの信頼するパートナーから、あなたの検索履歴に基づいて、新しく関連性の高い提案を受け取ります。新しいオススメを提案する際に新たなデータは収集・保存・共有されません」と述べています。

Firefox Suggestは便利な機能に聞こえますが、一方でIT系情報サイトのHow-To Geekは、Firefoxの設定ページを確認したところ、コンテキストからの提案に「お金を支払った企業からのコンテンツ」、言い換えると広告が含まれることを報告しています。

これがアメリカ版Firefoxの設定ページ。Firefox Suggestの設定部分に記載された「Contextual Suggestions」という文字の下には、チェックマークがついた「Include occasional sponsored suggestions(時に広告主からの提案を含む)」という項目があります。



なお、日本版の場合、「検索候補」の部分に広告主によるコンテンツを示す文字はありません。



チェックマークを外すことで広告コンテンツが表示されることはなくなります。しかし、Firefoxはプライバシーの高さや、ユーザーデータの利用が少ないことが評価されており、このような理由からGoogle Chromeの替わりに使っている人が多くいました。このため、IT系情報サイトのThe Vergeは「このような機能を管理しなければならないのは、少し残念です」と述べています。

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Chromeの開発元であるGoogleが「ユーザーデータを多く使用している」として非難される一方で、Firefoxはこれまで、ユーザーデータの利用が最小限であることや、それゆえのプライバシーの高さが評価されてきました。しかし、2021年10月6日に公開された「Firefox 93」では、キーワード検索の候補にユーザー情報を使った広告が表示されるとして話題になっています。

Firefox Is Getting Ads in Your Search Bar

https://www.howtogeek.com/760177/firefox-is-getting-ads-in-your-search-bar/



Firefox’s address bar has ads now, but you can disable them - The Verge

https://www.theverge.com/2021/10/7/22715179/firefox-suggest-search-ads-browser

2021年10月6日、MozillaがFirefox 93の正式版をリリースしました。Firefox 93はAVIFのサポートや、タブの自動アンロード機能が主要な変更点として取り上げられましたが、これらと同時に「Firefox Suggest」という新機能も追加されています。

Firefox Suggestは、Firefoxのアドレスバーや検索バーにおいて、検索候補を示す機能。



Mozillaはこの機能について「あなたが目的を達成するために関連情報や関連ウェブサイトを浮上させます」と説明しています。このような検索候補を示す機能は、すでにGoogleを始めとする検索エンジンの多くが実装しています。

Navigate the Web faster with Firefox Suggest | Firefox Help

https://support.mozilla.org/en-US/kb/navigate-web-faster-firefox-suggest

Firefox の検索候補の表示機能 | Firefox ヘルプ

https://support.mozilla.org/ja/kb/search-suggestions-firefox

日本版のFirefoxでこの機能を利用する場合、閲覧履歴、ブックマーク、開いているタブといったデータから提案が行われます。一方でアメリカではこれに加え、「コンテキストからの提案(Contextual Suggestions)」が行われるのですが、「コンテキストからの提案はただの広告ではないか?」と波紋が広がっています。

Mozillaは説明の中で、「『コンテキストからの提案』が有効になっている場合、Firefox Suggestはプライバシーを念頭に置きながら、Mozillaとそのパートナーによってコンテキストからの提案を生み出すべく、あなたの所在地や検索ワードを使用します」「Firefoxのバージョン92以降を使用している場合、あなたは私たちの信頼するパートナーから、あなたの検索履歴に基づいて、新しく関連性の高い提案を受け取ります。新しいオススメを提案する際に新たなデータは収集・保存・共有されません」と述べています。

Firefox Suggestは便利な機能に聞こえますが、一方でIT系情報サイトのHow-To Geekは、Firefoxの設定ページを確認したところ、コンテキストからの提案に「お金を支払った企業からのコンテンツ」、言い換えると広告が含まれることを報告しています。

これがアメリカ版Firefoxの設定ページ。Firefox Suggestの設定部分に記載された「Contextual Suggestions」という文字の下には、チェックマークがついた「Include occasional sponsored suggestions(時に広告主からの提案を含む)」という項目があります。



なお、日本版の場合、「検索候補」の部分に広告主によるコンテンツを示す文字はありません。



チェックマークを外すことで広告コンテンツが表示されることはなくなります。しかし、Firefoxはプライバシーの高さや、ユーザーデータの利用が少ないことが評価されており、このような理由からGoogle Chromeの替わりに使っている人が多くいました。このため、IT系情報サイトのThe Vergeは「このような機能を管理しなければならないのは、少し残念です」と述べています。