今こそ身につけたいメディアリテラシー“7つの基準”

写真拡大 (全5枚)

SNSなどのメディアでの情報流通が盛んになる中で、どんなビジネスパーソンにも必要になってきているメディアリテラシー。今回はそんなメディアリテラシーの“基本の基”が学べる『MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体』の著者である田端信太郎氏が、自身のオンラインサロン田端大学で取締役の福本真士氏と語った内容をお届けします。

ファイナンシャル・タイムズの新聞紙はなぜピンク色なのか?

盆栽の専門誌はあるのに、缶蹴りの専門誌がないのはなぜか?

あなたは、この問いに即答できますか?

YouTube、SNSと個人が参加できるメディアがますます勢いを増す今、「メディアリテラシー」はビジネスパーソンにとっての必修科目であるとも言えます。

フリーマガジン『R25』の創刊、『livedoorニュース』、『VOGUE』、『GQ JAPAN』、『WIRED』など紙、WEB問わず様々なメディアに携わってきた田端信太郎の処女作『MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体』。

2012年に出版された書籍でありながら、現代においても古さを感じさせないメディア論が展開されています。オンラインサロン「田端大学」では、この『MEDIA MAKERS』を取り上げ、改めてメディア野郎・田端信太郎とともにメディアリテラシーについて考えました。

(※担当:取締役の福本真士氏)

定例会を全編書き起こしでお届けします。ぜひ、ご自身のビジネスに活かしてみてください。

メディア野郎の処女作『MEDIA MAKERS』

田端:

今日は福本さんが、私の処女作『MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体』(以下、『MEDIA MAKERS』)について徹底解説する回です。

たぶん著者である私以上に、福本さんが分かっていると思います。もう10年ぐらい経つと、自分で書いた本なんて中身忘れてるんですよ。10年前の自分はいい感じに他人なんですよ。

福本:

それでは始めさせていただきます。よろしくお願いします。

実は田端大学が立ち上がった当初から結構この『MEDIA MAKERS』を読んで田端大学に入ってきたという人が多くいました。

そこで、この本を取り上げてもらえませんか?という話を田端さんにずっとしていたんですけど、「自分の本を取り上げるのは寒いだろ」って言われ続けていたんですよね。

田端:

と言いながら、最近の課題図書は自分の本にしちゃってんじゃんね?

正直に言うと、ちゃんと書いた本は『MEDIA MAKERS』だけです。それ以外の本はブックライターの方が口述筆記してくれてるので、一文字一文字マジで俺が打ったのは『MEDIA MAKERS』だけです。

福本:

最後のあとがきのところで、お子さんへの言葉とか奥さんへの感謝の気持ちみたいなのが入ってて、ちょっと感動しますよね。

田端:

お涙頂戴でお約束ですよ。すれっからしが何をそんなことで感動してるんですか。

メディア野郎の判断基準を自分の中に積み上げる

福本:

では今日はそういう経緯もあって、ようやくこの『MEDIA MAKERS』という本を取り上げる機会をもらいました。まず、ちょっとおさらいみたいなところなんですけど、「田端大学は塾生にどんな価値を与える場なのか」を説明します。

前回の僕のプレゼンでここはお話ししたところなんですけど、田端大学は、「最高級の食材と一流の調理器具の提供がある場」と言えます。

<参考:福本氏が担当した前回の定例会>

田端:

これは逆にいうと、そのまま食べられる料理が出てくるレストランじゃねえよ、ということですよね。

福本:

「この食材を自分で持っていって、レンタルキッチンみたいに自分で借りて、そこを調理していかないといけない場所なんです」、ということを前回伝えしました。

ここでいう「食材」が、課題だったり、定例会だったり、田端さんの言動のことであり、「調理器具」にあたるものが、田端さんの判断基準です。

学校とか会社だったら、マニュアルみたいなものがあるんですけど、この田端大学の中で、レシピは一切提供されていません。

福本:

田端大学は、もう目の前に並んだ食材を、自分で調理して自分のビジネスに活かしていかないと何にもならない場なんです。

ここまでは前回お話ししたようなところで、そもそも、今のこの現状のマーケットにおいて有効なレシピは、田端さん自身もあまり知らないはずです。

田端:

だってもう状況が違うからね。

福本:

過去の状況と全然違うので、例えばTwitterで0から1000人目指すためにどうしたらいいの?とか、そんなことは具体的に知らないっていうお話はごもっともです。

田端大学の中ではレシピを求める場所ではない。教わることを期待していても何もありません。自分の解像度を上げて、しっかり盗み取りましょう。

田端:

自分の目の解像度ですか?

福本:

はい。自分の目の解像度を上げて、どこまで細かく盗めるものがあって、それを自分のビジネスにどう活かせるかということを意識していきましょう、というのが、前回の僕の定例でお話ししたことです。

ちょっと判断基準をまとめておくと、前回挙げた田端さんの判断基準。「何をやるかよりどこまで細部まで見るか」とか、こういう五つの判断基準があります。

田端:

前回までの振り返りはここまでですね。

福本:

はい、そして今夜、私たちが盗み取ろうというのが、この『MEDIA MAKERS』です。

『MEDIA MAKERS』を読んで得られるのが、「“メディア野郎”としての田端さんの判断基準」じゃないかと思います。田端さんの判断基準を土台に、メディアっていうものに特化した判断基準を積み上げていきましょう、というのが今日のお話です。