亡き赤ちゃんの顔を見ることもできなかった遺族(画像は『The Sun 2021年5月21日付「GRIM FIND Parents ‘given DEAD RAT instead of baby daughter’s body’ after she died during labour as doctors unable to find remains」』のスクリーンショット)

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このほどコロンビアの病院が、死産した赤ちゃんの遺体をこともあろうか紛失してしまうという失態を犯した。さらに病院側では遺体の代わりにネズミの死骸を箱に入れて遺族に渡そうとしたという。『The Sun』『New York Post』などが伝えている。

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コロンビア共和国トゥルアで現地時間14日、地元に住むヤリ・ダニエラ・ヴェレスさん(Jari Daniela Velez、18)が、パートナーであるダニエル・アレハンドロ・ハラミロさん(Daniel Alejandro Jaramillo)との間に授かった妊娠8か月のお腹の赤ちゃんが亡くなってしまった。

ヤリさんは当時、妊娠による合併症のためトゥルアにあるトーマス・ウリベ・ウリベ病院に入院していた。しかし医師から「お腹の胎児が死亡している」と診断されてしまった。その後ヤリさんは亡くなった胎児を薬によって娩出し、エミリー・サマラ(Emily Samara)と名前をつけて後に葬儀を行う予定だった。

そしてダニエルさんがエミリーちゃんの遺体を引き取るために遺体安置室を訪れ、係員と一緒に遺体を確認すべく発泡スチロールの箱を開けた。すると中には、赤いビニール袋に包まれた大きなネズミの死骸が入っていたのだ。

ダニエルさんによると、ネズミの死骸は「オポッサムほどの大きさ」で、他にもラテックス製の手袋が一緒に入っていたそうだ。家族は病院に失望するとともにエミリーちゃんの遺体を返すよう要求し、またヤリさんの従姉妹マヨさん(Majo)がネズミの死骸の写真とともに病院の失態についてFacebookに投稿した。

マヨさんは投稿の中で、ヤリさんが「分娩の間は家族と一緒にいることも許されず、死産した赤ちゃんの顔も見ることが許されなかった」と綴っていたため、ユーザーから「実はエミリーちゃんは生きていて、病院が隠しているのでは?」という声が寄せられた。

『The Sun』によると、のちに病院側は遺族に謝罪し「遺体の紛失に関して深く反省しています。このような事態になったことをお詫びするとともに、ご家族の要望にはきちんと対応させて頂きたいと思っております」と述べ、今月17日に内部調査を行うと声明を出しているそうだ。

しかしながら今月21日の時点で、病院側はエミリーちゃんの遺体の所在確認ができていないという。

画像は『The Sun 2021年5月21日付「GRIM FIND Parents ‘given DEAD RAT instead of baby daughter’s body’ after she died during labour as doctors unable to find remains」』『Majo Velez 2021年5月17日付Facebook 「Pereira, Risaralda 17 de mayo del 2021」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)