妊婦さん必見!妊娠中に摂りたい大切な栄養素3つ

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 妊娠中はさまざまな栄養素の必要量が増えますが、とくに意識して摂りたいのが葉酸・鉄・カルシウムです。赤ちゃんの成長のためだけでなく、妊婦さん自身にとっても必要な栄養素です。今回はこの3つの栄養素を中心に、必要とされる理由と、食事の中で補うコツをお伝えします。

【関連記事】妊娠中に必要な栄養素No.1!牛乳嫌いでもカルシウムを補うコツ

赤ちゃんの神経管閉鎖障害のリスクを下げる【葉酸】

妊娠前から妊娠初期にかけて、葉酸のサプリメントを摂取することで、赤ちゃんの神経管閉鎖障害のリスクが下がることがわかっています。

葉酸は細胞の増殖に関わる栄養素で、とくに赤ちゃんの細胞分裂が盛んな妊娠初期には欠かせない栄養素です。妊娠初期は神経管といわれる器官が作られる時期で、この時期に葉酸が不足すると赤ちゃんの神経管閉鎖障害発症のリスクが高まることが知られています。

サプリメントが推奨されているのは、通常の食品中の葉酸の生体利用率が低く、神経管閉鎖障害のリスクを下げるために必要な量がはっきりとわかっていないためです。

サプリメントだけでOKという意味ではなく、通常の食品からも補う必要があるため、さまざまな食品から葉酸を摂りましょう。

酸の推奨量
葉酸が必要になるのは、妊娠がわかる前の受胎前後の時期からです。そのため妊娠を計画している方や、妊娠する可能性がある方は、妊娠前からサプリメントを摂取しておくことが大切です。

【1日当たりの葉酸の推奨量】
・妊娠初期…通常の食品から240μg+サプリメントなどから(狭義の葉酸)400μg
・妊娠中期・後期…通常の食品から480μg

葉酸が補給できる食べ物
葉酸は野菜(とくに色の濃い野菜)や果物に比較的多く含まれています。

【葉酸補給におすすめの食べ物】
ブロッコリー・枝豆・モロヘイヤ・ほうれん草・アスパラガス・いちご・キウイフルーツ…など

妊娠中になりやすい鉄欠乏性貧血を防ぐ【鉄】

鉄は、貧血の中でも鉄欠乏性貧血の予防に欠かせない栄養素で、妊娠中は必要量が増えるため意識して補う必要があります。

妊娠中の貧血は、低出生体重や早産のリスクを上昇させることがわかっており、また分娩時の多量出血(※1)にも関わることが報告されています。

また頭痛やめまい、動悸、息切れ、疲れやすいなどの症状の原因となることもあります。赤ちゃんのためにも、また妊婦さん自身の体調管理にも鉄をしっかり摂り、貧血を予防しましょう。

鉄の推奨量
妊娠中は、赤ちゃんに鉄が必要になるだけでなく、血液量が増えるために鉄の需要が増えるため、必要とされる鉄の量が多くなります。とくに妊娠中期から後期には、妊娠初期の約1.8倍もの量が必要になります。

【1日当たりの鉄の推奨量】
・妊娠初期…9.0mg
・妊娠中期・後期…16.0mg

鉄が補給できる食べ物
鉄には吸収率の高いヘム鉄と、吸収率の低い非ヘム鉄の2種類あります。非ヘム鉄はビタミンCやタンパク質と一緒に摂ることで吸収率が高まります。

【鉄補給におすすめの食べ物】
<ヘム鉄>牛肉、いわし、カツオ、あさり、しじみ…など
<非ヘム鉄>納豆、がんもどき、豆腐、小松菜、ほうれん草…など

骨粗鬆症予防に大切な【カルシウム】

カルシウムは赤ちゃんの骨や歯が作られる際に必要な栄養素です。ただし、妊娠中はカルシウムの吸収率が高まることがわかっており、カルシウムの付加量は決められていません。

ですが20〜40代の女性はカルシウム摂取量が不足しており(※2)、必要とされる量の6〜7割ほどしか摂れていません。カルシウムが不足すると、骨からカルシウムが取り出されてしまい、将来の骨粗鬆症の原因となります。

妊婦さんの将来の健康のためにも、妊娠中はしっかりとカルシウムを補給しましょう。

カルシウムの推奨量
20〜40代の女性のカルシウムの不足量は、209〜244mgです。これは牛乳1杯分ほどでほとんど補える量です。

【1日当たりのカルシウムの推奨量】
・妊娠前〜妊娠中…650mg

カルシウムが補給できる食べ物
牛乳や乳製品をとるように心がけると、カルシウムだけでなくタンパク質補給も一緒にできます。間食にヨーグルトやプロセスチーズを取り入れるのもいいでしょう。

また、牛乳から脂肪分を取りのぞいて粉末状にしたスキムミルクは、保存性があるので常備しておくと便利です。

【カルシウム補給におすすめの食べ物】
牛乳、スキムミルク、ヨーグルト、プロセスチーズ、かたくちいわしの煮干し、木綿豆腐、厚揚げ、納豆、小松菜、切干大根…など

妊娠をきっかけに、自身の食生活を振り返るという方も多いのではないでしょうか。赤ちゃんのためにも、また将来の自分や家族の健康のためにも、バランスのよい食生活を送れるよう、できる工夫から取り組んでみてくださいね。

【参考・参照】
(※1)KJustine A. Kavle, Rebecca J. Stoltzfus, Frank Witter, James M. Tielsch,Sabra S. Khalfan, and Laura E. Caulfield,“Association between anemia during pregnancy and blood loss at and after delivery among women with vaginal births in Pemba Island, Zanzibar, Tanzania”,J Health PopulNutr,26(2), 2008, 232-240
(※2)厚生労働省 令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要
厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2020年版)

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[文:あすけん 管理栄養士 公開日:2021年3月1日]

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。


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