船外活動に関わる訓練を行うJAXAの野口聡一宇宙飛行士。2020年撮影(Credit: JAXA/NASA)


宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2月26日、野口聡一宇宙飛行士による国際宇宙ステーション(ISS)での船外活動が3月5日から翌6日にかけて行われる予定であることを発表しました。


野口飛行士は日本時間2020年11月16日に打ち上げられたスペースXの有人宇宙船「クルードラゴン」にアメリカ航空宇宙局(NASA)の宇宙飛行士3名とともに搭乗し、第64/65次長期滞在クルーの一員として現在ISSに滞在しています。Twitterでは野口飛行士自身によって活動の様子やISSから撮影された地球の景色などが日々ツイートされています。



発表によると、野口飛行士はNASAのキャスリーン・ルビンズ宇宙飛行士とともに日本時間3月5日(金)21時から3月6日(土)3時30分頃までの約6時間30分に渡って船外活動を行う予定です。ルビンズ飛行士は野口飛行士の到着に先立つ2020年10月からISSに滞在中で、船外活動は両飛行士ともにこれが4回目となります。


今回の船外活動では、経年劣化により低下してきたISSの発電能力を補うべく今年以降順次ISSに追加される新型太陽電池(iROSA)のための架台設置や、排熱用のアンモニアに漏洩の兆候がみられるS6トラス(一番右側の太陽電池パドルが取り付けられているトラス)にて将来実施されるアンモニア充填作業のための配管接続変更、今後の船外活動に備えた安全テザーの取り付け位置変更などが行われる予定です。


なお、今回の決定を受けて、JAXAは船外活動に関する一般向けの解説番組(日本語)をJAXAの公式YouTubeチャンネルにて配信します。配信予定日時は3月4日(木)18時から10分程度で、金井宣茂宇宙飛行士およびきぼうフライトディレクタ(EVA担当)島村宏之氏の番組出演が発表されています。また、船外活動の様子はNASA TV(英語)にて3月5日(金)19時30分からライブ配信される予定です。


JAXA公式YouTubeチャンネル(https://www.youtube.com/user/jaxachannel
NASA TV(https://www.nasa.gov/multimedia/nasatv/)


 


Image Credit: JAXA/NASA
Source: JAXA
文/松村武宏