偽警告画面の例

消費者庁は、パソコン操作中にMicrosoftロゴを含む警告表示で消費者を騙し、金銭を支払わせる詐欺に注意喚起を行っている。

本詐欺の事例は、パソコンでWebサイトを閲覧して最中に行われるもので、ポップアップ広告の仕組みを悪用したと見られる手法で「あなたのコンピュータでウイルスが見つかりました。」「この重要な警告を無視しないでください。」「当社に今すぐ電話してください。」といった偽警告文が大音量の警告音とともに表示される。

警告文にはMicrosoftのロゴやWindowsディフェンダーなどの表示が用いられ、消費者はMicrosoftのロゴなどが本物だと信じ、また大音量の警告音による心理的な不安から、警告文に記載されている電話番号に電話をかけてしまうという。

電話をかけると、詐欺事業者は「あなたのパソコンがウイルスに感染しています。」「あなたのパソコンのファイアーウォールが破られました。」「パソコンを守るために遠隔操作を始めるので、 私の指示に従ってください」などと片言の日本語で言い、消費者に遠隔操作用のソフトウェアをインストールさせる。

そして電話をつないだまま消費者のパソコンを遠隔操作して複数のウインドウを表示させ、消費者のパソコンがウイルスに感染してなどと説明し、警告音を消したり、偽警告表示を消したりする。

そして最後に、セキュリティ対策のサポートが必要だとし、消費者に前払式電子マネーを購入させる。

完全に騙されている消費者が支払おうとするとさらに、「コードの入力を間違えましたね。この電子マネーは使用できなくなりました。もう一度買ってきてください。」「ゼロとオーの字が間違って入力されています。またエラーです。すぐ買い直しに行ってください。」「入力ミスした6万9千円は郵便為替で返金されます。安心してください。」といった手法で追加で金銭をだまし取る。

本事例に対する対策は、偽警告画面が表示された場合に慌てず「Ctrl」「Alt」「Del」の3つのキーを同時に押して「タスクマネージャー」を起動し、ブラウザーソフトを選択して「タスクを終了」させれば基本的に次回以降は表示されなくなる。

発表資料
URL:https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_policy_cms103_210219_1.pdf
2021/02/22