障害を乗り越えて「全豪オープン」本戦へ

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20歳のフランチェスカ・ジョーンズ(イギリス)はEEC症候群という珍しい障害のため、両手の指はそれぞれ4本、足の指は左が4本、右は3本しかない。8歳の頃に医者から「テニスは無理だ」と言われたジョーンズだが、その見立てが間違っていたことを証明してみせた。英The Sun紙が報じた。

ジョーンズはアラブ首長国連邦のドバイで行われた予選3試合を勝ち抜き、初めての「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン/2月8日〜男子21日・女子20日/ハードコート)本戦出場を決めた。ジョーンズは語った。


「(障害を)ポジティブに考えるようにしている。いろいろな意味で自分に有利なことだと。この症状のせいで落ち込んだことはないわ。もちろん、他の選手たちと同じように人生で落ち込んだことはあるけどね」


「医者や、他にもたくさんの人々が間違ってたと証明できたと思うわ。でも誰かが間違ってることを証明するためにテニスをしてるんじゃない。それよりも、物の見方は変えられることを証明したい。誰かへの復讐のためじゃなく、私のことを聞いた人たちにポジティブな影響を与えたい。私のことを聞いて、元気をもらってほしい」


「もっともっと成し遂げたいことがある。私の旅は、まだ始まったばかりよ」


ジョーンズは9歳から16歳まで、以前アンディ・マレー(イギリス)も所属していたバルセロナのサンチェス・カサル・アカデミーでトレーニングをしていた。


「フィジカルなトレーニングがもっと必要。私の足は他の人と違うから、走り方も違う。バランスの取り方が違うの。グリップの小さい、軽いラケットを使っているし、それは変えたくない。そしてジムでは筋力を鍛えるのに長い時間をかける」


「人には誰でも肉体的な弱みがあるわ…クリスティアーノ・ロナウドでもない限り。私はただ少しでも進歩するよう努力を続けるだけ」


(テニスデイリー編集部)


※写真は2020年「バトル・オブ・ブリッツ」でのジョーンズ
(Photo by Tom Dulat/Getty Images for LTA)