求人減、選考難、内定取り消し……。コロナ禍での転職活動の厳しい現状
新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、これまでの働き方を見直したり、転職を考える人も増えました。しかし、新型コロナウイルスは転職活動にもさまざまな影響を与えているようです。エン・ジャパン株式会社は10835名のユーザーを対象に「コロナ禍での転職活動」についてアンケートを実施。さまざまな悩みが浮き彫りになりました。
これからの働き方を考えた人も多いのでは 。
6割が「新型コロナウイルス感染拡大により転職活動に影響が出た」
新型コロナの影響がここにも……
「新型コロナウイルスにより、転職活動に影響が出ていると思いますか?」と質問したところ、60%が「はい」と回答しました。年代別に見ると「40代以上」(はい:65%)は、影響がでている人が多いことが分かりました。
そこで、具体的な影響を聞いたところ以下のような結果に。
新型コロナウイルス感染拡大による転職活動への影響
新型コロナウイルス感染拡大による影響、トップは「求人が減った」
1位:求人が減った(62%)
2位:志望する業種・職種の求人が減った(44%)
3位:選考が通過しにくくなった(41%)
4位:オンライン面接の企業が増えた(36%)
5位:企業の中途採用が延期・停止された(14%)
新型コロナウイルス感染拡大により「転職活動に影響が出た」と回答した人に具体的な影響を教えてもらったところ、トップ3は「求人が減った」、「志望する業種・職種の求人が減った」、「選考が通過しにくくなった」となりました。
「求人が減った」と回答した人
・正社員だけではなく、派遣など非正規の求人も減ったのでそう感じた(30歳女性)
・コロナ流行以前から転職活動をしているが、明らかに求人の数が減っている(33歳男性)
「志望する業種・職種の求人が減った」と回答した人
・転居先のエリアでの求人が減りました。理想の給与帯の求人も減ったように感じます(28歳女性)
・経験のある業務の求人が無くなってしまった。未経験の分野で探さなければならない(40歳男性)
「選考が通過しにくくなった」と回答した人
・書類選考だけで20社以上落ちています(22歳女性)
・買い手市場になったため、求められるスキルレベルが高いと感じた(44歳男性)
コロナ禍では、多くの業界が深刻な打撃を受けています。給料やボーナスの削減、人員カットなど、ダメージを受けた人も少なくないのではないでしょうか。転職を検討するものの、これまでより求人数が減っていたり、選考基準が高くなっていると感じている人が多いことがわかりました。
続いて、転職活動のきっかけを聞きました。
転職活動のきっかけは?
転職活動のきっかけについて複数回答で聞いたところ、以下のような回答が集まりました。
今の仕事、将来が不安&給与に不満
1位:将来のキャリアが見えない(34%)
2位:給与に不満がある(32%)
3位:会社の考え、風土が合わない(31%)
4位:職場の人間関係がよくない、上司や同僚と合わない(26%)
5位:仕事内容に不満がある(23%)
トップ3は「将来のキャリアが見えない」、「給与に不満がある」、「会社の考え、風土が合わない」でした。「新型コロナウイルスの影響」(※)に関する項目では、「新型コロナウイルスの影響をうけて、業界の将来性に不安を持った」(14%)という人が最も多い結果となりました。
(※)「新型コロナウイルスにより業界の将来性に不安を持った」、「新型コロナウイルスによるリストラ・失業・契約終了」、「新型コロナウイルスにより会社の業績が下がった」、「新型コロナウイルスにより自身の収入が減少した」、「新型コロナウイルスによりキャリア観が変わった」の項目。
今後のことを考えて転職を意識するもなかなか難しいことが調査結果からうかがえましたね。予期せぬ事態にも耐えられて、自分の希望にも満足いくような転職が理想。買い手市場となっている現状では、焦らずその時を見極める必要がありそうです。
【参考】※ エン・ジャパン株式会社
【調査概要】
調査方法:インターネットによるアンケート
調査対象:『エン転職』を利用するユーザー
調査期間: 2020年9月28日〜2020年11月25日
有効回答数: 10,835名