浅香航大 撮影/吉岡竜紀

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「中学生時代、もっと恋とかしたかったですね。全然、しなかったんですよ。映画『滑走路』に出てくる中学生の子たちみたいな甘酸っぱい経験がなくて」

【写真】浅香航大のおしゃれ私服、『あなたの番です』打ち上げ時の一枚!

 32歳で夭逝した歌人・萩原慎一郎氏による同名の歌集をモチーフにした映画。いじめ、非正規、自死など現代に生きる若者が不安や葛藤を抱えながら生きていく姿を描く群像劇で、厚生労働省の若き官僚・鷹野を演じる浅香航大。

 同じ25歳で自死したひとりの青年の死の真相に迫っていく鷹野。その過程で目を背けていた自身の過去と向き合っていくことに……。

過去があってこそ、いまの僕がある

「僕も鷹野のように自分の過去を振り返ることはあります。当時、怒られたことをいまだに夢に見たりもしますし(笑)。でも、過去があってこそ、いまの僕がある。学生時代の自分も決して嫌いじゃないです」

 劇中、「何のために仕事をしているんだ」と聞かれる鷹野。同じ質問をしてみると、

「芸能界への漠然とした憧れがあったのと、日常に刺激を求めて俳優を始めました。それが、たまたま自分に合っていたというか。メンタルのバランスが保たれて、すごく健全に生きられている感覚があるから続けられているように思います。それと、このコロナ禍を過ごしたことで、改めて誰かの活力になるような仕事がしたいと本気で思うようになりました」

 作品が次々に続く売れっ子に癒しをくれるのが“自然”。3〜4年前から自分に合うと感じるようになった。

「あるとき、うさぎを飼い始めたんです。小さいに与えると書いて、小与(こよ)という名前をつけました。なぜか与えるという漢字が好きで。いつか、自分の子どもの名前にも与次郎とか“与”っていう漢字を使った名前をつけたいなと思っていて。飼ったうさぎを遊ばせたいと思って庭のある家に引っ越しました。庭いじりをしたり、観葉植物を増やしていくうちにソロキャンプにも行くようになって。自然と触れ合うことで癒されています」

若手屈指のマルチプレーヤーが、マルチすぎる!

 小学生のころピアノ体操などを習わせてもらっていました。けっこうな数の習い事をしてきましたが、役者をやるうえで役立っていることが多いですね。ピアノを弾く役もやったし、体操も男子チアリーディング部の役があった。ギターやドラムを叩く役も演じました。キーボードも趣味程度ですが、弾けるんです。