ソフトバンク栗原を変えた先輩の一喝「悩むのは家に帰ってやればいい。ここで態度に出すな」

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〈鷹番が見た〉

 ◆日本シリーズ第1戦 巨人1−5ソフトバンク(21日、京セラドーム大阪)

 成長著しい24歳が百戦錬磨のエースを沈めた。ソフトバンクの栗原がシリーズ初スタメンで巨人の菅野からすべて長打の3安打。2回に放ったシリーズ初安打の先制2ランで初打点をマークし、4回に二塁打、6回には2点二塁打で計4打点だ。ソフトバンクはシリーズ新記録の9連勝。ポストシーズンの連勝は13に伸ばし、南海時代の本拠地、大阪からパ・リーグ初の4年連続日本一へ発進した。

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 9月中旬、打撃不振に苦しむ栗原がはっとした言葉があった。「悩むのは家に帰ってやればいい。グラウンドはみんなで野球をやる場所。試合に出たくても出られない選手もいる。ここで態度に出すな」。声の主はチームのムードメーカーで、スーパーサブでもある37歳の川島だった。

 今季初めてレギュラーとして試合に出続けたからこその「生みの苦しみ」にぶつかった。7月中旬に24打席連続無安打。9月は月間打率1割6分7厘、1本塁打、6打点に終わった。「何をやってもうまくいかない。何をどうしたらいいのか全く分からなかった」。普段はベンチを盛り上げる「元気印」が、声を出すことすら忘れていた。

 栗原も昨年までは“出たくても出られない選手”だった。だからこそ川島の言葉が胸に染みた。「あの一言で変われた。引きずっていてもいいことは何もない」。ロッテとのクライマックスシリーズでは5打数無安打に終わり、本人いわく「ボロボロにされた」。それでもベテランから伝授された“切り替えの呼吸”で日本シリーズ初戦の活躍につなげた。 (ソフトバンク担当・長浜幸治)