高学歴・高収入だからモテない?ハイスぺ女子の大きな勘違い
「大学院卒ってプロフィールに書くと男性は引きますか?」
婚活中の女性から、そんな質問をいただくことが多いです。自分よりスペックが高い女性を男性は好まないといわれることはあるけれど、果たして令和の今もそうなのでしょうか?
「だって相手の男性が劣等感を抱いてしまうでしょ?」
私の年収・学歴を書いたら男性が引きませんか?
こんにちは。恋愛婚活コンサルタントの菊乃です。
昔から多いご質問で、
「〇〇大学卒なんですけれど、学歴書いたら男性から引かれないでしょうか?」
「女性で年収800万円って婚活でどうなんでしょうか?」
こんなことを聞かれることがあるのです。
昭和じゃないので、別にそんなこと気にしなくてもいいと思うのですが…...。
「博士課程卒ですけど、女性でこういうのって隠した方がいいのでしょうか?今住んでいる●●県だと大学院卒の人自体が少なくて......。年収も平均的な県民男性の倍以上あります。マッチングアプリを使っているのですが『頭いいんですね』って、男性からなんか引かれるんです」
と、オンライン相談で質問してきたのは、地方にある製薬工場で品質管理をしているTさん(33歳)。
高学歴・高収入というだけで若い女性から人気があり、サクッと結婚する男性に比べ、同じスペックの女性の方が苦労するのは私も否定しません。ただ、高収入の男性が高収入の女性を選ぶ傾向は高く、キャリアや年収が婚活の足を引っ張るとは思わないのです。
若い時に何かに打ち込んでいたハイスペック女性は独身できた理由が分かる
「学歴で引く男性はいるんでしょうけど、婚活って万人ウケする必要はないし、たった一人の自分マニアになる男性を見つければいいだけなので、学歴は特に隠さなくてもいいですよ。年収も600万円以上とかそういう額面をぼかす表現にしてはどうでしょうか?」
ただ、Tさんがお住まいのエリアを調べたところ、全国区の結婚相談所システムの会員が数百人でしかも女性の方が多く、選べるほど会員がいないことが明らかに。
30代半ば以降の婚活者は自分を棚に上げて「なんでこの人はこの年齢で独身なんだろう」と相手の欠点を探すことがあります。離婚歴があるとか、多忙そうなイメージの職業の方であれば、相手も「あ、だからこの年齢で独身なんだ。しょうがないよね」と納得するのです。
アラフォーで未婚である事情が推測しやすいハイスペック女性と、非正規雇用年収200万円台女性では、後者の方が圧倒的に不利です(一人ひとり事情は違うのであくまでスペック面だけの比較ですが)。
それゆえ、女性も30代後半ぐらいならスペックが高い方は婚活はしやすいです。そんな中、賢い女性がスペックを隠した方がいいか悩むのには、そういう情報があるからでしょう。
「ハイスペック女性は結婚が難しい」都市伝説はなぜあるのか
2019年に放映された人気ドラマ『まだ結婚できない男』の主人公は、偏屈な一級建築士の桑野信介です。ヒロインは女性弁護士。ちなみに、2006年の第一シリーズのヒロインは女医でした。
結婚したほうがいいのか、しないのかを扱うドラマのヒロインは、だいたいが仕事だけの日々で私生活はご無沙汰なそこそこキャリアがある女性であることが多いです。それはドラマだから。
冒頭のTさんは同じ大学院に進学した独身女友達と、
「日本の男って、自分の方が上って思える相手じゃないと興味持たない人が多いんだよね」
「ほんといい男いないよね。妥協すれば結婚ぐらいできると思うけど」
「でも妥協してまでバカ男と結婚しても大変だもんね」
など、いい男絶滅説をつまみに女子会をよくしているそう。その女友達もかつて知り合った男性から「僕にはもったいないと思うので」という理由で断られたことがあるとか。
こうしてTさんの中に、「高学歴で高収入だから私はモテないんだ」という思考が熟成されてきたのでした。
「婚活だからピンクを着ればOK?」好印象演出が雑すぎる
マッチングアプリに登録しているTさんのプロフィールを見せていただきました。
そこには、レジンフラワーのイヤリングとペンダントを付け、首元にビジューの付いたピンクニットを着ているぱっつん前髪、もみあげの後れ毛がぱさっと広がる化粧っ毛のない女性が映っていました。服は2000年代のCancamに出ていたモテ服の名残を感じるデザインです。
「なんでこんな格好なの?」
「だめですか?ピンクだしかわいいかなと思って」
「服はかわいいんだけどね。幼いおばさんというか。この写真だと外見であんまり男性から興味持たれないよ」
「え!そこ?」
「うん。このビジュー付きニットも今ほとんど売ってないでしょう。これ結構古くない?自分をどんな女性として見せたいの?」
「婚活だから柔らかくて話しかけやすい印象かなと。そういうのが婚活ではいいんじゃないんですか?」
「婚活の正解はないですよ。この写真って知的に見えます?」
「見えないですね。そういえばもっと知的なニュースキャスターっぽい女性にあこがれてました。これ媚びてますね」
キレイになれば高学歴女性は才色兼備に
Tさんはそこからファッションやメイクを研究し、メイクも習いました。「田舎だし」と思っていたそうですが、県庁所在地ということもあり、メイクレッスンも探したらあったそうです。
それまで自分にかまってこなかったので、二十歳の時から体重も10キロ増えていたため、ダイエットもスタートし、5キロの減量に成功しました。痩せるとおしゃれもより楽しくなります。
4か月ほどたって、私のもとにTさんから「彼氏ができた」と連絡がありました。アプリではなく職場の同僚からの紹介だそう。相手は地元国立大卒の同い年、実家暮らし男性です。
「私のことを 『都会の有名な大学を出て、頭もいい垢抜けた女性』と同僚から紹介されたそうです。すごく優しい方で結婚前提で付き合ってほしいと言われました。家族にもすぐ紹介してくれたんです」
女子会友達はTさんが彼氏ができたと報告すると、「おめでとう」より先に「どこで会ったの?どんな男なの」と聞いてきたそう。職場の人の紹介というと「運がいいね」というニュアンスのことを言われたのだとか。
その後、その女子会メンバーと集まることはもうないそうです。
「彼女たちと一緒にいる時は、自分もスペックが高いから男が引いてると思っていました。でも、そういう目で周りを見下しているから縁がなかったんだなと気づけました」
■プロフィール恋愛・婚活の賢人 菊乃
恋愛コンサルタント・婚活セミナー講師。山形県出身、静岡大学卒。29歳まで手抜きと個性を取り違えていたダメ女。低レベルからの女磨き、婚活ブログが人気になり2011年に出版し、恋愛コンサルタントとして独立。
著書は『あなたの「そこ」がもったいない。』他4冊。服装、メイク、会話、LINE添削などのサポートは何からやったらいいか分からない男女に好評。ブログは今も毎日更新。https://ameblo.jp/koakuma-mt/