米Intelが7月23日 (現地時間)に発表した2020年度第2四半期 (2020年4月〜6月)決算は、売上・利益ともアナリストの予想を上回る増収増益で、過去最高の4〜6月期になった。しかしながら今後に関して、同社の長期的な競争力に影響する7nmプロセス製品の開発が計画より遅れていることを報告。時間外取引で株価が下落した。

1〜3月期の決算発表で4〜6月期について慎重な見通しを示していたが、昨年後半から続くデータセンター需要に加えて、新型コロナウイルス (COVID-19)の感染拡大による在宅学習やテレワークの需要増が6月期にも続いた。PCセントリックグループ(CCG)の売上高が前年同期比7%増の95億ドル、データセントリックグループ(DCG)は同43%増の71億ドル。今回は1〜3月期の決算発表で見送った2020年通期の業績予想を示し、売上高750億ドルと1月時点の735億ドルから15億ドル引き上げた。データセントリック事業が前年比10%の増加、PCセントリック事業が微減、全体で同4%増になる見通しだ。

今後ついては、「Tiger Lake」「Ice Lake」「Alder Lake」と2020年から2021年に10nmプロセス製品への移行を加速させていく。一方で、次世代の7nmについては、製造プロセスの歩留まりが社内目標から約12カ月の遅れとなっており、それによって7nmプロセスで製造するCPU製品の計画が従来の見通しより約6カ月遅れていると報告。長期的な見通しに不安材料を残した。



6月期の全体の売上高は197億ドルで前年同期比20%増。非GAAPベースの純利益は53億ドルで同10%増、1株利益は1.23ドル。アナリストの予測は売上高185億ドル、1株利益1.11ドルだった。以下は事業グループ別の売上高。

クライアントコンピューティンググループ (CCG):売上高95億ドル(前年同期比: 7%増)。内訳は82億ドルがプラットフォーム (同4%増)、13億ドルがモデム/その他 (同38%増)。プラットフォームの売上高は、ノートブックが14%増、デスクトップが14%減だった。

データセンターグループ (DCG):売上高71億ドル、前年同期比43%増。売上高の内訳は62億ドルがプラットフォーム(前年同期比36%増)、9億ドルが非プラットフォーム (同118%増)。

Internet of Thingsグループ (IoTG):売上高6億7000万ドル (前年同期比32%減)。

Mobileye:売上高1億4600万ドル (前年同期比27%減)

不揮発性メモリーソリューションズグループ (NSG):売上高16億5900ドル (前年同期比76%増)。

プログラマブルソリューションズグループ (PSG):売上高5億100万ドル (前年同期比2%増)。