スマートフォンの画面はトイレの便座よりも汚いと言われていますが、その清掃方法は意外と繊細で、画面上のコーティングなどに影響を及ぼすのを防ぐため、化学薬品や溶剤を使用しないよう推奨されています。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が世界的に流行している中、Appleは「Apple製品のお手入れ方法」に関するサポートページを更新。長年推奨されていなかった一部の「除菌シート」について、「端末を安全に清潔にすることができる」と記しています。

Apple says you can clean your device with disinfecting wipes - but be careful

https://appleinsider.com/articles/20/03/09/apple-says-you-can-clean-your-device-with-disinfecting-wipes---but-be-careful

Apple confirms you can clean your iPhone with disinfecting wipes

https://www.idownloadblog.com/2020/03/09/apple-clean-disinfecting-wipes/

Appleはこれまで「Apple製品のお手入れ方法」として、「糸くずの出ない柔らかい布」を使用して端末を拭き取り掃除することを推奨してきました。記事作成時点では以下の日本語版「Apple製品のお手入れ方法」ページはまだ更新されていないため、お手入れ方法には「糸くずの出ない柔らかい布」を使用することが推奨されているのみ。また、「スプレー式の液体クリーナー、溶剤、研磨剤は使わないでください」と記されています。

Apple 製品のお手入れ方法 - Apple サポート



しかし、更新された新しいガイドラインでは、「70%イソプロピルアルコールを含む除菌シート」あるいは「Cloroxの除菌シート」を使用して、「ディスプレイ・キーボード・その他の表面など、Apple製品の硬くて無孔の表面を丁寧に拭く」ことが推奨されています。ただし、レザーや布製品にこれらの除菌シートを使用することは避けるように注意書きされています。



しかし、ディスプレイの清掃に溶剤を使用すると、画面に施された耐指紋性撥油コーティングがすり減り、端末に損傷が生じる可能性があります。AppleInsiderはアルコールを含む溶剤を使用してディスプレイを拭いた場合、画面に損傷が出るケースがあるため、「MacBook AirやMacBook Proの画面を除菌シートで拭くことは全くオススメしません」と記しています。

それに対して、Wall Street Journalは実際にCloroxの除菌シートを使ってiPhone 8のディスプレイを1000回以上拭き取り掃除するというテストを実施しています。テストの結果、iPhone 8のディスプレイの耐指紋性撥油コーティングは全く損なわれていなかったため、Wall Street JournalはiPhoneを清潔に保つためにCloroxの除菌シートを使用することができるとしています。