ピクチャーエレメントが入居していた東宝スタジオ

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 (株)ピクチャーエレメント(TDB企業コード:736005167、資本金1140万円、東京都世田谷区成城1-4-1、代表大屋哲男氏)は、9月6日に東京地裁へ自己破産を申請し、同月18日に同地裁より破産手続き開始決定を受けた。

 破産管財人は鐘ヶ江洋祐弁護士(東京都千代田区丸の内2-7-2、長島・大野・常松法律事務所、電話03-6889-7197)。財産状況報告集会期日は12月13日午後2時。

 当社は、2011年(平成23年)9月に設立された映像制作会社。映画会社や映像制作会社を得意先に、劇場公開用の実写映画やアニメ映画、TVドラマ向けの3Dスキャン(ボディスキャン、フィールドスキャン)やモーションキャプチャーなどVFX編集(Visual Effects、視覚効果)やデータアセットマネジメント、データコンフォームなどDI業務を主力に、プロダクションサービスやロケーションサービスなどを手がけていた。

 映像制作の専門家集団として、ポストプロダクション業務のすべてに対応できることを強みに、近時では『キングダム』(2019年4月19日公開)や『BLEACH』(2018年7月20日公開)をはじめ、多くの著名映画やアニメ映画、TVドラマの映像制作を手がけ、2015年8月期には年収入高約7億2000万円を計上していた。

 しかし、想定以上に制作費用が嵩んだことや、見込んでいた新規受注が中止になったこと、新規事業を見込んで大規模な投資を行ったが事業が立ち上がらなかったことで、2018年8月期で約1億円の債務超過に陥っていた。そうしたなか、支援を求めて交渉を重ねていたが奏功せず今回の措置となった。

 負債は、債権者約62名に対し約1億9400万円。