信号機の横にある交差点名を表す標識。見知らぬ土地に行ったときはこれを頼りに目的地まで行く人も多いだろう。

しかし那覇市には、初めて見た人が「?」となってしまうような交差点名がある。それは――


矛盾している...?【画像はトゥミニ(故)(@tumichimpo)さん提供】

「西(北)」

西なのか北なのか...。どちらも方角を示しているのだとしたら矛盾している。英語では「Nishi(North)」とあり、表記が分かれている。どうやら、この部分に何らかのヒントがありそうだが...。

これは何を示しているのか。Jタウンネットは2019年7月17日、沖縄県土木建築部道路管理課に聞いてみた。

「西」は地名です

この信号機は「沖縄専門学校ライフジュニアカレッジ」の近く、西消防署通りにある。ちょうど「西」と「辻」、「久米」という3つの地域の境目だ。

道路管理課の担当者に聞いてみると、

「『西』という地名があり、その北側にあるので『西(北)』ということだと思います」

となんともシンプルな回答。Googleマップで確認すると、この交差点を南方向に行くと「西」という交差点もあるようだ。


上が「西(北)」、下が「西」の交差点(C)Google

ちなみに、沖縄の方言では方角の呼び方が標準語とは異なる。東は「アガリ」、西が「イリ」、南は「ペー、フェー」。そして、北のことは「ニシ」と呼ぶそうだ。この標識に方言は関係なかったが、それを考えるとさらに混乱してしまいそうだ。