2020年のiPhoneはノッチ廃止、穴開きディスプレイに?有名リーカーがツイート
Huawei

中国の著名リークアカウントのIce universeが「2019年のiPhoneはノッチを維持、そして2020年には穴開きディスプレイを採用するだろう」とツイートしたことが報じられています。

Ice universeはGalaxy Note 9など、発売前の製品イメージを正確に伝えた実績のあるアカウントです。ただし、テクノロジー情報サイトBGRは技術的な理由から、このリーク情報が正確かどうかを検証する必要があるとコメントしています。
2019年のiPhoneに見た目やサイズの変更がないとの観測は、これまでも何度か報じられてきました。その理由は、翌年の2020年に次世代移動通信「5G」対応モデルを出すに当たり、2019年モデルは準備段階とされるからとの理由などが挙げられています。

そしてBGRが穴開きディスプレイ、いわゆるパンチホールディスプレイ予測の根拠の1つとしているのが、2016年にアップルがUSPTO(米国特許商標庁)に出願していた特許です。

パンチホール型スマホは、今後2019年にかけて各社が新製品を投入するとの観測が伝えられています。韓国サムスンが11月に将来のスマートフォンデザインとして複数公開した中に穴開きの「Infinity-O」もあり、それを採用した「Galaxy A8」の登場も推測。

さらにはファーウェイが「Huawei Nova 4」を発売し、サムスンに先駆けるのではないかとの噂もありました。

2017年にiPhone Xがリリースされて以来、ディスプレイ上部の切り欠き「ノッチ」は他社製品にも広がりつつも、全ユーザーが歓迎しているとは言い難い状況もあります。2019年モデルでは顔認識(ノッチに収納された)モジュールとカメラが統合されてノッチが小さくなるとの噂もあり、またiPhone XS/XS Maxの広告写真が「ノッチ隠し」として訴訟の争点とされる一幕もありました。

その一方で、BGRは2019年モデルのiPhoneがノッチ無しで顔認証システムのFace IDを維持する技術的な難しさも指摘しています。そもそもFace IDが、それ以前の指紋認証Touch ID以上の精度とセキュリティを誇るとされる理由は、複数のパーツにより顔の3Dモデルを構築して認識する仕組みにあります。

まずドットプロジェクタを使って3万点以上の目に見えないドットを顔に投射。それを赤外線カメラで読み取って顔の形状の精密な深度をマッピング......ということで、原理的に複数の部品を必要とするわけです。ノッチが幅広いのも、それだけの部品を並べるスペースを確保するためです。

つまり、Face IDをパンチホール方式で実現するためには、少なくとも現状の技術では、パーツを収める複数の穴を開けなければいけません。これが、やはりパンチホール型ながら1つの穴しかないと噂されるGalaxy S10に精度の高い顔認証システムがないと推測される理由でもあります。

2018年のiPhone全モデルがTouch IDを排除したのも、唯一の生体認証システムとなるFace IDがそれだけ高い精度とセキュリティを担保できるからと言えます。仮に2019年のiPhoneがパンチホール型になるとして、技術的な要因をクリアして穴が1つになるのか、それとも複数の穴が開けられるのか。今後の新たな噂を待ちたいところです。