今月4日、巡業先の福岡県内で付け人の弟弟子に暴力を振るった大相撲力士・貴ノ岩。元横綱・日馬富士による暴力事件の被害者から一転して加害者となり、現役引退の意向を固めた。

一向になくならない角界の暴力事件だが、その背景には歪んだ上下関係が大きな影響を及ぼしている。7日、日本テレビ「スッキリ」では、7年に渡って付け人を経験した元大相撲力士・玉海力剛氏がゲスト出演し、付け人の実態を語った。

付け人について、「(兄弟子に)逆らえはしません。もっというと戦ったって勝てませんし、言い訳なんか僕らの頃は許されませんでした」と切り出した玉海力氏は、兄弟子の世話についても「『はい』と『ありがとうございました』しか言葉がなかった」と続けると、「(兄弟子を)起こした後に目が覚めたら、歯ブラシをつけて洗面所で待ってる、来るまで延々と。普通ですね」などと、その一端を明かす。

さらに「(別の付け人が)トイレットペーパー持って便器の前で待ってる。『何してんの?』って言ったら『(兄弟子の)お尻拭くんです』って言われて『えー』って思ったこともある」という玉海力氏は、「そういう世界にいてそういうことをやらされてきて普通だと思ってましたけど、考えてみたら普通じゃない。王様ですね」とも――。

その他にも、同氏は自身が付け人時代に受けた暴力行為に言及。「包丁の柄でガンとやられた。痛かったけどね。キャベツの千切りが『こんなもん馬が食うんじゃないからもっとちゃんと切れ』ってガンとやられた」などと語っている。