高知県土佐町の中学生が地元を盛り上げようと企画したPR動画が、町の公式サイトやYouTubeで公開されている。


土佐町を舞台に中学生がPR動画を企画・出演(画像は土佐町PR動画より)

「八つの恋の歌」と題された動画は、土佐町中学の3年生が企画した作品だ。転校生への恋愛模様が描かれる形で、生徒が詠んだ8つの俳句とともに、地元の名所が次々と映し出される。

1.あの子にもいつか届くさやまびこで
2.すれ違い君の名前を思い出す
3.土佐町の自然に包まれ見る世界
4.二人きり恋に花火に暑い夜
5.早明浦ダム花火も上がる夏の夜
6.赤牛の焼け音響く水の底
7.透き通る笑顔が見える地蔵寺川
8. 夕焼けで棚田が染まる夕焼けに

動画の終わりでは、「土佐町に恋しよう!」とのメッセージも伝えられる。

中学生も「地域に対して課題を感じている」

Jタウンネット編集部は2018年10月11日、今回のPR動画制作のコーディネートなど、中学生の取り組みに協力した町社会福祉協議会・上田大さんに話を聞いた。上田さんによれば、土佐町の小中学校では総合的な学習の時間で地域貢献学習に力を入れており、ここ7、8年ほど続けられていたという。


動画撮影の様子(画像は土佐町中学校提供)

中学3年生は学習の集大成となるイベントや作品を毎年発表している。今年は話し合っていく中、町の知名度を上げるためPR動画の制作になったそうだ。

これまでも土佐町では中学生を中心として、移住者を呼び込むための「空き家再生プロジェクト」なども行われていた。今回のPR動画制作を経て、上田さんは「一つの成果物が出来上がった」と活動を振り返った。

「中学生も漠然とでも地域に対して課題を感じている。中学生の方から言葉が出てきて、自分たちだけでは実現が難しいことを大人がサポートしている。今回の動画をきっかけとして土佐町のことをもっと知ってもらえたら。来年はまたどんなものになるか期待したい」(上田さん)