通信・IT企業の参入相次ぐキャッシュレス決済、メガ銀の勝ち筋は?
環境変化の激しいキャッシュレス事業に適応するため、意思決定や財務を一本化して柔軟で迅速な事業体制を構築する。
21年に両社の東京本社を江東区豊洲に移転・集約するほか、コールセンターや事務センターなどの統合も検討。収益・コストの両面でシナジーを追求する。両社合算の17年度のカード取扱高は約16兆円となり、競合で約14兆円のMUNを上回ることになる。
MUFGは昨年10月にMUNを完全子会社化した。MUNはクレジットカードで蓄積してきた運用技術などをもとに、キャッシュレス決済のプラットフォーム(基盤)を担う。MUFGでは三菱UFJ銀行がデジタル通貨「MUFGコイン」を開発しており、MUNが決済の基幹システムを担う可能性もある。
世界的にキャッシュレス化が進む半面、日本のキャッシュレス比率は約2割にとどまるのが実情。政府は「未来投資戦略2017」で、同比率を40%に引き上げる目標を掲げた。国内のキャッシュレス機運がにわかに高まる中、異業種も事業拡大を加速。現在、NTTドコモやソフトバンク、アマゾンジャパン(東京都目黒区)、LINEなどのプレーヤーがひしめき合う。
その中でカード会社は「強固な決済インフラやセキュリティーシステム、消費者保護のノウハウを保有し、新たなキャッシュレス技術でも中心的な役割を担える」(業界関係者)のが強みだ。
(文=長塚崇寛)
