中国メディアは、日本の家電売り場について「単に製品を陳列するだけではなく、顧客の利用体験を考えた細やかな配慮が浸透している。良いショッピング体験は消費を呼び込むばかりでなく、顧客の売り場やブランドに対する信頼も強まり、忠誠心の高いファン層を形成するのである」と論じた。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国メディア・東方網は30日、日本の家電量販店を見て感じたことを紹介する記事を掲載した。

 記事はまず、「日本の市場では、家電製品は日系ブランドが主流になっており、『日本製』と書かれた製品が人気を集めている」と紹介。しかしそれは、日本の消費者が日本のブランドを盲目的に信頼しているのではなく、日本のメーカーが卓越した技術や性能、確固たる品質を長きにわたり追求してきた結果なのであると論じた。

 そして、まさにそれが中国の家電製品が日本になかなか入り込むことのできなかった理由の1つだったのだと指摘。また、中国製品には日韓や欧米に対抗できる核となる技術がなく、競争力に欠けていることも問題であり、中国製品が日本市場で長期的な支持を得るためには、核となる技術と品質で日本の消費者を納得させなければいけないとした。

 記事はまた、日本の家電売り場のサービス理念もまた、中国の業界が学ぶべきであると説明。「単に製品を陳列するだけではなく、顧客の利用体験を考えた細やかな配慮が浸透している。良いショッピング体験は消費を呼び込むばかりでなく、顧客の売り場やブランドに対する信頼も強まり、忠誠心の高いファン層を形成するのである」と論じた。

 記事によれば、中国でも一部の家電売り場でも模索が始まっているという。これは喜ばしいことではあるが「形式的な部分をそのまま持ってきてもダメであり、細やかさやサービス精神のといった点で工夫を凝らさなければならない。それで初めて消費者の心を動かすことができるのだ」とのことである。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)