トヨタは燃料電池バス100台以上の供給を見込む

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 東京五輪・パラリンピックの開幕まで2年を切った。競技会場の建設が急ピッチで進む中、世界的なイベントに向けて日本の最先端技術を披露しようと、水素インフラやロボットなど官民挙げた取り組みが進む。技術のアピールだけでなく、2020年以降を見据えた普及のための経験値を蓄積していく狙いもある。

水素インフラ 世界を魅了する機会
 東京五輪が開催される20年をめどに、福島県浪江町で世界最大規模の水素製造を始めるプロジェクトが進む。東芝や東北電力、岩谷産業、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が太陽光パネルで作った電気で水素製造装置を稼働させ、燃料電池車(FCV)1万台分の燃料に相当する年900トンの水素を製造する。

 “福島産水素”は都内に運び、五輪会期中にFCVで使う。世耕弘成経済産業相は6月、福島県の内堀雅雄知事と会談し、「五輪は復興をアピールする象徴的な出来事であり、しっかり取り組む」と伝えた。

 東京都は水素社会を五輪後のレガシー(遺産)にする。東京・晴海の選手村には家庭用燃料電池を配備する。水素を製造、貯蔵する水素ステーションも整備し、地下のパイプラインを通して住宅や商業施設に設置した燃料電池にも水素を届ける。実現を目指す都は2月、東京ガスや東芝、パナソニック、JXTGエネルギーなどと基本協定を締結した。

 トヨタ自動車も五輪を契機とした水素社会の到来を予測し、東京都を中心に燃料電池バス100台以上の供給を見込む。

 ドイツで再生可能エネルギーから水素を作る実証が30カ所で始まるなど、海外でも水素エネルギー普及の実証事業が活発になった。20年は日本が水素社会の先頭を走る姿を世界に見せる絶好の機会だ。

5G 超高速通信で臨場感
 五輪の観戦では携帯電話各社の新サービスに期待が集まる。

 各社は20年秋の商用化を予定する第5世代通信(5G)を用いた新たなスポーツ視聴イベントを相次いで開いている。5Gは現状の約100倍の超高速通信が可能で、通信の遅れも1ミリ秒以下。5Gを介し、ほぼ遅延のない音声や高精細映像を伝送することで、まるで試合会場にいるかのような視聴ができる。

 NTTドコモは14日、都内の特設会場で行ったフットサルの試合を5Gで渋谷ヒカリエ(東京都渋谷区)のパブリックビューイング会場に即時に伝送するイベントを開いた。超高精細映像の4Kカメラ4台で撮影した大容量映像を5Gでヒカリエに伝送。この映像を合成し、幅20メートルのワイドスクリーンに映し出した。