現実的な判断の下で、グループ2位の座を守り切った西野監督。日本は紙一重の差で16強入りを決めた。(C)Getty Images

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 ポーランド戦の終盤、日本代表はゆっくりと最終ラインでボールを回し、攻めの姿勢を打ち出さなかった。試合はそのまま0-1で黒星。日本はセネガルと勝点、得失点差、総得点で並んでいたため、イエローカードの枚数差で2位に滑り込んだのだ。FIFA(国際サッカー連盟)が今大会から採用している新ルール“フェアプレーポイント”が適用された。
 
 ゲームの終わらせ方については世界中で賛否両論が渦巻いているが、西野ジャパンはルールに乗っ取ってグループリーグ突破を狙ったに過ぎない。だが紳士の国・英国では反発する意見が大勢を占める。公共放送『BBC』で解説を務める元イングランド代表DFガリー・ネビル氏は、「自分が選手だったら受け入れられなかっただろう。両チームは話し合いでもしたんじゃないか? 攻めないから攻めないでくれよ、これで終わらせよう、といった調子でね」と皮肉った。

 
 同調したのは、同じく同局で解説を担当している元イングランド代表MFジャーメイン・ジーナス氏だ。自身のツイッター上で「“フェアプレー”で敗退が決まるなんて厳しすぎるだろ」と記し、「僕ならクロスバー・チャレンジを見たいな」と斬新なアイデアを示したのである。つまりはPK戦のように選手たちが代わる代わるクロスバーを狙ってキックし、当たった回数で勝敗を決せよと言うのだ。さすがはトリッキーなパスで鳴らした氏だけに、発想が突拍子もない。
 
 これに反応したのがファンで、「いいね!」「そのほうが楽しいし分かりやすい」「面白い試み」「何人ずつが蹴るの?」「すっきりするよね」「それぞれが違う会場でやるの? 無理でしょ!」など、さまざまな意見が寄せられている。
 
 同日に行なわれたイングランドvsベルギーの一戦は後者が勝利。ラウンド・オブ16ではイングランドがコロンビアと、ベルギーが日本と対戦することが決まった。

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