中国では習近平政権による大規模な汚職撲滅キャンペーンが続いている。(イメージ写真提供:123RF)

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 人間関係が大きくモノを言う世界で、贈収賄や高額接待など汚職に絡む事象が日常的に起きていた中国では今、習近平政権主導下で大々的な汚職撲滅キャンペーンが展開されている。中国人のなかには「日本の公務員は利害関係者からのプレゼントを受け取れない」とのルールがあることに驚く人も少なくないようである。

 中国メディア・好奇心日報は5日、「日本のアイドルグループが、ファンのプレゼント送付を禁止した」とする記事を掲載した。記事は「近年、日本でも中国でもますます多くの青少年アイドルグループが登場している。これに伴ってファンの応援文化も成熟しており、プレゼントを送るのも日常的になっている。しかし、先月末に日本のあるアイドルグループが『プレゼントお断り』という異例の声明を出したのだ」としている。

 そのグループは、福岡の中高生メンバーからなる「ばってん少女隊」だ。記事は「所属事務所が2月26日に公式ブログ上で、3月1日以降いかなるプレゼントをも受け取らないとの声明を発表した。ただし、ファンレターは大歓迎とのことである。プレゼントを受け取らない主な原因は、メンバーの価値観を守るため。声明によれば、10代の少女たちが大量のプレゼントを受け取ることによってその価値観に影響を及ぶことを心配しているとのことだ」と紹介した。

 そのうえで、「多くのアイドルにとって、プレゼントの受け取りは確かにリスクも伴う。前にはGPS付きのぬいぐるみを送られたアイドルがいたし、2016年にはプレゼントの受け取りを拒んだことでファンから刺される事件も起きている」と説明。同グループによるプレゼントを受け取らないという方針決定は「あらゆる面から考えて、アイドルを守るうえで良い措置だと言える」とし、アイドルたちの価値観だけでなく本人の心や体を守るうえでも有意義であるとの見方を示している。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)