クリス・ペイズリー、今もっとも勢いがある選手の1人だ(撮影:GettyImages)

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<メイバンク選手権 初日◇1日◇サウジャナG&CC(7,186ヤード・パー72)>

飛ぶ鳥を落とす勢いだ。雷雲接近の影響で進行が遅れ、日没サスペンデッドとなった欧州・アジアの共催大会「メイバンク選手権」初日。欧州ツアー今季2勝目を狙うクリス・ペイズリー(イングランド)が7アンダー暫定首位発進を決めた。

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「今日は言うことなしだよ」。表情には充実感がにじんでいた。7バーディ・ノーボギーの“65”。この日、上位につけた9人の中でただ一人ボギーを叩かなかった。「ティショットが安定していたし、ウェッジとアイアンも良かった。バーディチャンスに多くつけられたね」と、納得のラウンドに笑顔を見せた。

今、欧州で一番勢いのある選手と言っても過言ではないだろう。1月の「BMW SAオープン」で31歳にして悲願のツアー初勝利を掴んだペイズリーは、その後、2戦連続でトップ5入りと絶好調。BMW-の初日から13ラウンド連続でアンダーパーを記録している。距離は出ないが、それを補って余りあるアプローチの技術と巧みなパッティングが持ち味だ。

そのゴルフ人生は、決して順風満帆ではなかった。アメリカのテネシー大学を卒業した2010年にプロ転向。翌年には欧州3部のアルプスツアーで3勝を挙げる活躍を見せ、12年からは欧州2部のチャレンジツアーで1勝をマークする。

しかし、満を持して欧州ツアーに挑んだ13年は、トップ10入りを1度も記録できずに終わる。厚く、高い壁にはじき返され、再びツアーに戻ってきたのが15年。以後3年間はツアーにしがみつくものの、目立った結果が残せない。プロ入り8年目を迎える今年、気づけば31歳になっていた。

BMW-での優勝後には、「正直言うと、優勝できたことが信じられない」と夢見心地に語ったペイズリー。それが今は、今季まだ誰も達成していない複数回優勝達成へ最も近い男になっている。趣味は手料理。犬をこよなく愛する遅咲きのアラサーは、欧州トッププレーヤーへの階段を猛然と駆け上ろうとしている。
<ゴルフ情報ALBA.Net>

クリス・ペイズリーのプロフィール
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