中国人旅行客による爆買いが話題となったのは2015年のことだ。訪日中国人の数は年々増え続けているが、中国人の爆買いはすでに鳴りを潜めており、モノ消費から体験などのコト消費へと移り変わりつつあると言われている。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国人旅行客による爆買いが話題となったのは2015年のことだ。訪日中国人の数は年々増え続けているが、中国人の爆買いはすでに鳴りを潜めており、モノ消費から体験などのコト消費へと移り変わりつつあると言われている。

 中国メディアの捜狐はこのほど、訪日中国人の爆買いが減少してきた背後の要因について考察すると共に、中国人の消費は「まるで日本人のようになりつつある」と伝えている。

 かつて東京などでは中国人旅行客が電気炊飯器などを1人で5つも6つも抱えて歩いている姿を頻繁に見かけたものだが、確かにこうした中国人の姿は減ったように見受けられる。記事は、アベノミクスによって円安が進行し、さらには日本を訪れるためのビザ取得が容易になったことで、日本で買い物をすることが一時的にブームになったと指摘する一方で、円安の一服とともに爆買いのブームは去ってしまったと論じた。

 しかし、日本製品を愛用する中国人消費者は数多く存在し、こうした消費者たちは旅行で買い物をするのではなく、越境ECを通じて中国にいながらにして日本製品を購入していると紹介。中国のネット通販サイトに出店する日本の大手小売店も相次いでおり、こうした動きが中国人旅行客の爆買いの減少に拍車をかけているとした。

 さらに記事は、中国人旅行客の消費はここのところ、「本当に良いものを少し」という「まるで日本人のような価値観へと変化」しており、さらに中国人旅行客が大勢訪れるような場所ではなく、日本人が暮らしている日常を体験したがる中国人も増えていると指摘。ほんの数年前に比べて中国人旅行客の価値観は大きく変化していることを強調している。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)