就任会見に臨んだヤンキースのアーロン・ブーン新監督【写真:Getty Images】

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ヤンキース・ブーン新監督が大谷獲得失敗に言及

 日本ハム・大谷翔平投手の争奪戦から脱落したヤンキースのアーロン・ブーン新監督が就任会見で獲得失敗を“自虐ネタ”にする一幕があった。米CBSスポーツ電子版が伝えている。

 ヤンキースは二刀流右腕の獲得に総力を注ぎ込んでいたが、大谷サイドから面談の招待状が届かず、絞り込まれた7球団から脱落した形となった。獲得が絶望的となる中、6日(日本時間7日)に就任会見に臨んだブーン新監督は大谷獲得失敗を“ネタ”にしたという。

「私はキャッシュ(キャッシュマンGM)に電話したんだ。“君のためにオオタニを獲得できずに申し訳ない”と、ね。私が(監督に)任命されて、オオタニはここに来たくなくなってしまったんだ」

 現役時代にレッズやヤンキースなどでプレーした新指揮官はは茶目っ気たっぷりにこう語ったという。

大谷の決断を尊重、「選択の理由を判断することはフェアではない」

 札幌ドームに出向くなど大谷獲得に全力を注いでいたキャッシュマンGMは大谷サイドから面談の招待を受けられなかった直後、地元メディアに対して「2〜3日前からよくない予感がし始めていた。我々のプレゼンテーションは優れていたと思う。反応も非常によかった。我々はビッグマーケットを持っており、東部に位置するということは変えられないと思った。おそらく、これは乗り越えるのが難しいことだ」と無念の言葉を並べていた。

 ブーン監督の就任が争奪戦から脱落した直接的な要因ではなさそうだが、指揮官は自身の責任と“主張”し、傷心の強化責任者をユーモアたっぷりに慰める度量を示している。

「人はそれぞれ違う。特別な場所かどうか、その選択の理由を判断することはフェアではないと思う。(大谷がニューヨークを外したことに)私は驚いたか?驚いたと言うべきかどうかはわからない。ヤンキースでプレーするというのは、ほとんどの人々にとって魅力的な状況だと思う。しかし、私は自分の道を選ぶ選手の権利に敬意を払うんだ」

 就任会見でそう語ったというブーン監督。ニューヨークの地元メディアからはヤンキースを選択肢から外した大谷サイドに対して「何てチキン(臆病者)なんだ!」など手厳しい声も上がっていたが、ヤンキースの新指揮官は二刀流右腕の決断に敬意を払っている様子だ。(Full-Count編集部)