記者会見に臨むヤン・ヤーチェ監督(左から3人目)、主演のウー・クーシー(同2人目)、カラ・ワイ(右から3人目)ら

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(台北 4日 中央社)台湾最大規模の映画祭「台北ゴールデン・ホース・フィルム・フェスティバル」(金馬影展)が3日、台北市で開幕した。オープニング作品「血観音」の記者会見が同日行われ、ヤン・ヤーチェ(楊雅[吉吉])監督や主演のカラ・ワイ(恵英紅)、ウー・クーシー(呉可熙)らが撮影エピソードを語った。

同作は25日に結果が発表される映画賞「金馬奨」(ゴールデン・ホース・アワード)に7部門ノミネート。初めて主演女優賞の候補入りを果たしたカラは、知らせを聞いた時は「とても興奮した」と喜びを明かし、「ぜひとも受賞したい」と期待を示した。ヤン監督は、カラが表情のみで演技するシーンで、痰がからむ音まで表現していたことに触れ、「金馬奨は彼女に贈るべき。こんなに細微な音をこれほど素晴らしく演技できる人はいない」と絶賛。カラによると、その音を探るのに1日かかったという。

同作はある事件の発生をきっかけに、政財界で手腕を発揮する一家の女性3人を巡る愛憎劇が明るみに出ていくという物語。

同映画祭は24日まで。日本映画では、北野武監督の「アウトレイジ」3部作がシークレット作品として上映されるほか、諏訪敦彦監督の作品6本の特集上映も行われる。

(名切千絵)