お客さんを縫い縮めそうな、熱海のお店【探訪!スナック珍名さん】
こんにちは。スナックのつまみと言えば、柿の種とオイルサーディンを思い出すコラムニストの中丸謙一朗です。
さて、本日も「全国スナック名称研究会」(全ス研)、蔵出し研究発表の第5弾!
そろそろマニアが増えつつある「スナック珍名さん」です! (パチパチパチパチ)
今回は、下北半島から沖縄までの、スナックがトゥギャザー。
看板チェックは煩悩チェック、入店ないので、チャージフリー。
コスパ最強、誰でも楽しめる、スナック「哀愁」物語。
では、今週もじっくりとお楽しみください。
【第1発目】「スナックでトゥギャザーしようぜ!」(採取地・熱海)
以下、筆者撮影
のってきたから、「ギャザー」で「トゥギャザーしようぜ!」って感じかね。「ギャザー」って、洋服で縫い縮めたひだのことを指してるんだと思うけど、ママさんはなにをイメージして付けたんだろうね。やっぱり、この店でお客さんをギッシギシに縫い縮めるって感じ? 十把一からげ的に。それは怖いけど、ギャザーフリフリのギャル大集合って感じならうれしいね。
【第2発目】「かっこいいジェンマ」(採取地・伊豆)
これはずいぶん昔に見つけた看板。いまはあるのかどうかわからない。肖像権も厳しくなった昨今ですが、これはあの例のバイク「ジェンマ」が流行った頃のオープンなのかしら。もちろん、オールドファンも多いけど、いまやジュリアーノ・ジェンマがかっこいいというイメージさえ伝わらない時代なのかもしれないねえ。なんて遠い目。
【第3発目】「友情と空中戦」(採取地・たぶん沖縄)
週刊少年ジャンプ系のネーミング。正義とか友情とか勝利とか、そういう青臭いことを肴に一杯やるのも悪くないね。でも、実際はスナックなんていうのは(ママを巡っての)客同士の空中戦でさ、さっきまで「友情」なんて言ってた輩が、さきいか噛み締めながら、いがみ合ってたりするんだよ。いや、うれし苦しい空間なのよ、スナックていうのは。
【第4発目】「半顔メイクの未完成!?」(採取地・下北半島)
うん、まあまあの名前かな。ママさんは詩人なのか、本当に未完成なのか、どっちかだね。出勤してるのに、メイク半顔とかカーラー巻いたままとかそ。あるいは、ゲイのママさんで、いろいろと未完成で完成するにはあとこれくらいの。。。って、いいや、そんなこと考えんで。きっと、詩人の素敵なママさんがいるのよ。
【第5発目】「酔わせたあとがたいへん」(採取地・佐賀)
「高橋真梨子系」とか、そういう言い方かな、この名前。スナック言語的には、いい名前かもね。でも、この名前、少し緊張感あるね。お店的には、ちょっとした「色っぽさ」を狙ったつもりなんだろうけど、同時に、ちょっとした「ボッタクリ感」も漂っているんだけど、気のせいかな。あ、気のせいだね。
【第6発目】「穴場的潤トラップ」(採取地・不明)
ミスじゅん? ミスうるおい? 佳作っちゃ佳作なんだけど、でも、個人的にはいちばん罠にかかりそうなスナックだと思うんですよ。酔っ払った勢いで、なんか潤いのある一夜が過ごせるんじゃないかと飛び込んじゃってさ。女性なんか誰もいなくて、潤っていう藤巻潤みたいなヅラ疑惑のマスターしかいない店で、しょうがないから話につきあって紳士ヅラして飲んじゃう、っていうオチ。藤巻潤ていう例えも古いけどね、まったく。あ、でも、絶対に松潤は来てないよ。
ということで、今週の「スナック珍名さん」、いかがだったでしょうか。
それでは、ハバ・ナイススナック!
*注 この企画はあくまでも公に公開されている風景としてのスナックの看板および名前を味わうための企画です。採取した時期もさまざまですので現在も存在しているかどうかは不明です。なお、実際のお店の状況には責任を負いませんので、個人の責任にてお楽しみください。
全国スナック名称研究会では、読者のみなさんが発見した「珍名スナック」の看板画像を募集しています。寄稿フォームかメール(toko@j-town.net)で、ペンネームと発見場所、あなたの年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別、職業を明記してお送りください。ツイッターのハッシュタグ「#全ス研」でも受け付けます。なお、いただいた投稿の一部を改変・編集する場合があります。あらかじめご了承ください