マナー向上プロジェクトを推進する一般社団法人「Tokyo Good Manners Project(TGMP)」が、2017年3月25日、表参道の「COMMUNE 2nd」で、新たなマナーのあり方を考えるイベントを開催した。

イベントでは、外国人有識者や市民大学の代表よるパネルディスカッションやトークセッションが行われ、マナーに関してあらゆるテーマ・視点から意見交換がなされた。

日本で働く外国人から見る東京のマナー


パネルディスカッションには日本で活躍する海外出身者が登壇

第一部の「Tokyo Good Manners Meeting 東京グッドマナーミーティング」のパネルディスカッションでは、日本酒の酒匠兼蔵人でもあるアメリカ出身のジャスティン・ポッツさん、インバウンド専門家の上海出身の原田 劉 静織さん、オーストラリア出身のアートデザイナーのエイドリアン・ホーガンさんが登壇し、東京のマナーについて意見が交わされた。



パネリストは日本で働く外国人の視点から、まず日本人がもっと楽しくマナーを実践し、それによって日本独自の気遣いなどを可視化し、海外からの旅行者にも体験を通して分かってもらうことが大切ではないか、といったことが語られた。

その後のトークセッションでは、都内の市民大学の人々が登壇し、それぞれの大学の取り組みなどについて語った。



また、古い文化が残る日本橋からは「江戸文化の再生」、自転車利用者の多い青山からは「人と街に優しい自転車ルールの発信」など、各地域における新たなマナーを生み出し、東京オリンピックが開催される2020年に向けた街づくりについての意欲も語られた。

トークセッションが終わると、ジャスティンさんが再度登壇し、「日本酒の素晴らしさが伝わる空間を生み出し体験する機会を多くの外国人に提供しながら、マナーだけでなくその背景にある文化やフィロソフィを知ってもらうことが重要だ」と、利き酒師としての視点から、日本の酒文化とお酒の席でのマナーについて語った。



会場には「TOKYO GOOD MUSEUM」のパネルが展示されており、清潔な空港を保っている羽田空港の清掃スタッフや、通勤ラッシュ時の整列乗車など、様々なグッドマナーが紹介され、興味を持った外国人来場者が解説を求める場面もあった。