[となりのテレ金ちゃん-テレビ金沢]2017年3月6日放送の「仰天コロンブス」のコーナーで、「金花糖」の紹介をしていました。

県外出身者の方は、知らない人がほとんどでしたが、地元のお年寄りは必ず知っている砂糖菓子です。

隠れキリシタンを通じて伝えられた

金花糖は、桃や鯛、海老などの木型に砂糖を流し込んで作る砂糖菓子で華やかな彩色が施してあります。桃の節句などに飾られており、金沢ではお祝いのお菓子とされています。


森八本店ウェブサイトより

金沢では、季節の行事を旧暦で行う風習があるので、金花糖もそれに合わせて4月ころまで飾ったり、また端午の節句にも飾ることもあります。

金沢の老舗和菓子店である森八本店の2階にある金沢菓子木型美術館には、江戸〜昭和のお菓子の木型が飾られており、200年前の江戸時代に加賀藩主十三代目の前田斉泰への献上品として作られた「にらみ鯛」の金花糖の木型なども飾られています。

全身66cmの見事な鯛の木型です。

さて、この金花糖ですが、ルーツは江戸時代にヨーロッパから伝わったとされています。七尾市にある隠れキリシタンをかくまっていたお寺には、キリストの誕生祭で金花糖をふるまったとの記録が残っています。

また、その当時は、「金花糖」ではなく「金価糖」と記載されており、砂糖が金に値するくらい価値のあるものだったことがわかります。

その価値ある砂糖で作られたお菓子。キリスト教を通じて伝わり今でも金沢の伝統菓子として残されているのです。(ライター:りえ160)