放送作家の高須光聖が、世の中をもっと面白くするためにゲストと空想し勝手に企画を提案していくTOKYO FMの番組「空想メディア」。2月5日の放送では、Supership代表取締役社長の森岡康一さんをゲストに迎えました。ヤフー株式会社プロデューサー、Facebook Japan副代表などを経て現職という森岡さんに、Facebookを立ち上げた当時のエピソードを伺いました。



高須：Facebookに入ったんは何歳の時？

森岡：34歳の時ですね。今から6年前です。留学帰りの人か在日の外国人しかFacebookを知らない頃ですね。一番最初のオフィスは、原宿の1LDKだったんですよ。

高須：え!? 一気に来た時にはびっくりしたでしょ？

森岡：でも“1年後には千万人にしろ！”って言われてたんで必死でしたよ。日本では“絶対実名制なんて無理”ってどこに行っても言われましたし。mixi全盛時代ですから。

高須：ありえへんよね。でも、その頃アメリカとかはすでにすごかったんでしょ？ 原宿の1LDKで日本人は何人やったの？

森岡：僕ともう1人です。あとはアメリカから来たエンジニアが3人でした。

高須：その5人でFacebook Japanを作ったの!?（笑）。英語喋れんの？

森岡：喋れないんです。世界で初めて英語が喋れない社員として入社したんです。

高須：もうあかんやん（笑）。でもそれで入社して1ヵ月後とかはどうなってたの？

森岡：いや、まだ「どうしようかなぁ」って腕組んで考えてた頃じゃないですか（笑）。

高須：今の規模ってどれくらいなの？

森岡：正確なことはわからないですけど、2千5百万人くらいじゃないですか。僕ら最初は80万人から初めて、辞める時で2千万人くらいでしたね。

高須：やっぱり「いいね！」がいいよね。あれがあるので全然違うよね。

森岡：「いいね！」には物語があるんですよ。元は「Like」ですよね。で、日本語にする時に「いいね！」と「ナイス！」が残ったんですよ。これをアメリカのFacebookで働いている中島さんという方が「いいね！」に決めたんです。4時間考えたらしいです（笑）。

高須：たしかに「いいね！」が正解やね。「ナイス！」では味わいがないしね。「いいね！」には日本人の謙虚さが表れてるよね。

森岡：そうなんですよ。アメリカのサイトって、自動翻訳されて無機質なんですよ。Facebookの日本語サイトができた時も、ものすごく無機質だったんです。例えば友達申請をするじゃないですか。今だったら「承認」と「後で」となってますよね。でも最初は、「承認」と「無視」だったんです。

高須：えー!!

森岡：でも「無視」ってすごく冷たくないですか？

高須：ひどいわ！ 心折れるわ！

森岡：そうですよね。だから「後で」は僕らが考えたんですよ。「無視」って言ってる限りは日本人には広まらないと思って。

高須：優しくないもんね。

森岡：そういうベースとなるものを、1年くらいかけて作りましたね。

【番組情報】

タイトル：空想メディア

放送日時：毎週日曜 25：00〜25：29

MC：高須光聖、中村亜裕美

番組Facebook：https://www.facebook.com/QUUSOOMEDIA/ https://www.facebook.com/QUUSOOMEDIA/