5月6日はゴムの日らしいので、コンドームについて考察してみた

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「お前ら、コンドームは昔何から作られてたか知ってるかー?」
「豚の腸!」
「お、正解だよ、よく知ってるなお前!」

中学3年生、木曜日の5時限目。体育教師による保健の授業があった。豚の腸と元気よく答えた隣のクラスの生徒。彼がソーセージから連想して当てずっぽうで発言したのか、しっかり知っていたうえで発言したのかはよく分からない。
最近、語呂に合わせて5月6日はゴムの日であると言われるようになってきた。SNSでAV女優をはじめとするたくさんのセクシーな女性が、コンドームと一緒に写っている画像を投稿する1日である。


紀元前から存在していたコンドーム


相模ゴム工業株式会社の公式ホームページ、コンドームの歴史によるとコンドームが確認されたのは紀元前3000年頃の初期エジプト王朝時代。山羊、豚の盲腸や膀胱が使用されていたらしい。
日本でコンドームが誕生したのは1909年。当時の製品はお粗末な品質であったそうだ。教科書上の日本史では伊藤博文が暗殺された年だと言われている。また、エロ本やエロ写真が流行り始めた時期でもある(エロティック日本史参照)。
元来は熱帯病や昆虫の咬刺から陰茎を守るものとして作られたコンドームだったが、日本にやってきたころにはすでに避妊・性病予防具としての役割を持ったつくりになっていたそうだ。
現代のコンドームの役割は中学生くらいの少年少女ならきっと誰でも知り始める。近年では常日頃からコンドームを携帯している男女も珍しくはない。

コンドームが登場した土曜ドラマ



その昔、コンドームを使ったセックスについて独自の考えを表すドラマがあった。2000年、日本テレビで土曜午後9時4月15日から放送された連続ドラマ、『伝説の教師』である。南波次郎を演じる松本人志初の主演ドラマで、風間大輔役の中居正広とともに型破りな屁理屈で生徒の問題を解決していく学園モノ。
5月13日に放送された第5話「愛のコンドーム!!  恋愛中毒生徒の妊娠!?」でクラス中にコンドームを配ることになった南波と風間。風間に配るのを押し付けられた南波はコンドームに対して理屈をこね始めた。

「年齢とか関係なく責任をもってやるのがセックスなんちゃうんか? セックスっていうのはな、一発一発が真剣勝負なんや。」
「こんなもの必要やったらな、生まれてきたときからついとるはずじゃボケ! アホかお前は! 配ったらええんやろ配ったら!」
「お前には3つじゃ!」

最後はボールペンのようなものでコンドームをグサグサと刺し、生徒に配り始めた。こいつらコンドームさえつけたらもうなんぼでもやってええと思っとるぞ、と呟いていた南波先生が、セックスの覚悟を問うたシーンだった。
ちなみにこの回の放送日は5月13日であり、ゴムの日の一週間後。5月6日にはいじめられっ子を当番制にしてクラス全員いじめられる気持ちを味わう「イジメのすすめ 死への秒読み始まる!!」という回が放送されていた。

「彼氏の元カノの元カレを、知っていますか。」


上記の見出しは2005年、エイズ予防財団のHIV検査促進のCMの一文である。
一人の人間だけを一生愛し続けるのが本来正しいことなのかもしれないが、現実はそんなに甘くない。
昔、HIV検査に行ったことがある。検査の結果は1週間後に出るということだったので、その間とても怖かった。結果を聞きに行ったとき、待合室にはそれなりに人がいた。若い男、女、一人で来ている人が多かった。そんな中、外国人の男性と日本人の女性が二人で来ているのを見かけた。これから結婚するのかな? と思った。二人は手を握り合いながら呼び出されるのを静かに待っていた。
ぼくより先に部屋に呼び出された彼らは、すぐにそのまま帰っていった。たぶん、陰性だったんだろう。ぼくも陰性だった。
(山川悠)