本田が先制点演出も後半ロスタイムに痛恨ハンド…ミランは最下位に逆転負け

写真拡大

 セリエA第35節が25日に行われ、ヴェローナと日本代表MF本田圭佑が所属するミランが対戦した。本田はトップ下の位置で3試合ぶりに先発出場した。

 前節、ホームで17位のカルピと対戦した6位のミランはまさかのスコアレスドローに終わった。7位サッスオーロも引き分けたため、勝点差を詰め寄られることはなかったが、6位を死守するためにも負けられない試合が続く。今節は先に試合を行ったサッスオーロが勝利したため、ミランは暫定的に勝点差1で最下位ヴェローナとの試合を迎える。

 3試合目を迎えたクリスティアン・ブロッキ監督は、同試合でも前節に引き続き4−3−1−2のシステムを採用。イタリア代表MFジャコモ・ボナヴェントゥーラが負傷したため、監督就任後、初めて本田をトップ下で起用した。

 試合は序盤からホームのヴェローナがチャンスを作る。古巣対決となったジャンパオロ・パッツィーニが2度の決定機を迎えたが、GKジャンルイジ・ドンナルンマの好セーブもあり、得点につなげることができなかった。

 一方、この日のミランはしっかりと好機を生かす。21分、エリア手前でパスを受けた本田が左足で強烈なシュート。GKピエルルイジ・ゴリーニがなんとか弾いたが、こぼれ球をジェレミー・メネズが押し込んでミランが先制に成功した。

 先制に成功したミランにアクシデント。34分にマッティア・デ・シリオが負傷交代となり、ルカ・アントネッリが緊急投入された。ヴェローナも前半のうちにカードを切る。39分にアンテ・レビッチを下げ、ロムロを投入した。このまま1−0でミランがリードしてハーフタイムを迎えた。

 後半立ち上がりの50分、1点を追うヴェローナはルカ・シリガルディがシュートチャンスを作ったが、ここはGKドンナルンマが守り切って得点を許さない。

 ここからミランがペースを握り始める。67分、ミランは左サイドを突破したメネズが、敵陣深くまで進入してマイナスの折り返しを送る。これを本田がダイレクトで合わせたが、惜しくもミートすることができなかった。続く69分、右サイドを突破したカルロス・バッカがゴール前にシュート性のボールを入れると、GKゴリーニが弾いたこぼれ球をホセ・マウリが左足で狙った。しかし、ここも得点には至らなかった。

 すると72分、意外な形でスコアが動く。ヴェローナがCKのチャンスを得ると、エリア内でアレッシオ・ロマニョーリが相手選手と接触。浮き球がロマニョーリの腕に当ってしまう。ミラン側はファウルを主張したが、主審はヴェローナにPKを与えた。キッカーのパッツィーニが落ち着いてこれをゴール右下に決め、1−1の同点に追いついた。

 追いついたヴェローナは勢いそのまま攻勢に出たが、ミランはGKドンナルンマがビッグセーブを連発してなんとか難を逃れた。84分にはフアニート・ゴメスが右からのクロスを合わせたが、相手DFのブロックにあって決め切ることができなかった。

 その後もホームのヴェローナが攻勢に出たが、Gkドンナルンマの活躍でなんとかしのぎ切り、試合は後半アディショナルタイムに突入する。後半アディショナルタイム4分、エリア手前左で本田が痛恨のハンドを献上。シリガルディがこれを直接決めてヴェローナが逆転に成功し、このまま2−1でヴェローナがミランを下した。ヴェローナは今シーズン4勝目。一方、ミランは3試合ぶりの黒星で今シーズン10敗目を喫した。

 次節、ヴェローナは敵地でサッスオーロと、ミランはホームでフロジノーネと対戦する。

【スコア】
ヴェローナ 2−1 ミラン

【得点者】
0−1 21分 ジェレミー・メネズ(ミラン)
1−1 72分 ジャンパオロ・パッツィーニ(PK)(ヴェローナ)
2−1 90+4分 ルカ・シリガルディ(ヴェローナ)