【プレビュー】本田復帰のミランがユーベの独走を阻むか《ミランvsユベントス》
▽セリエA第32節、ミランvsユベントスが9日の日本時間27:45にサン・シーロで行われる。
▽前節のアタランタに逆転負けを喫し、4戦未勝利と苦境が続いている6位のミラン(勝ち点49)。この結果、上位進出よりも7位のサッスオーロに勝ち点1差まで迫られ、アタランタ戦後にはイタリア恒例の合宿をせざるを得なくなった。この大一番で負傷離脱していた本田とクツカが復帰するのは朗報だが、盤石の強さを見せるユベントスを倒すのは至難の業だ。解任報道が続くミハイロビッチ監督は、何とか結果を残して首脳陣を黙らせることができるか。
▽対する首位のユベントス(勝ち点73)は前節、マンジュキッチ弾でエンポリに1-0で勝利して5連勝。同節で敗れた2位のナポリとの勝ち点差を6に広げ、首位固めに成功している。今回のミラン戦を制すことができれば、残りの6試合ではフィオレンティーナ戦以外が格下ばかりであり、現在のチーム状態を鑑みれば取りこぼしは考えにくい。5連覇の偉業が迫っている中、苦しむミランから勝ち点3を奪うのは決して難しいことではないだろう。
GK:ドンナルンマ
DF:アバーテ、アレックス、ロマニョーリ、アントネッリ
MF:本田、クツカ、モントリーボ、ボナヴェントゥーラ
FW:バロテッリ、バッカ
負傷者:FWニアン(左足首)
出場停止者:MFベルトラッチ
▽上記2選手が欠場するが、負傷中だったMF本田とMFクツカが復帰する。また、右太ももの筋肉に問題を抱えて出場が危ぶまれていたMFモントリーボも無事に出場できる模様。仮に主将が出場を控えれば、18歳のレジスタであるMFロカテッリが代役を務めることになる。なお、GKアッビアーティが直前の負傷によりメンバー外となり、FWメネーズは一身上の都合によりクラブの許可を取ってメンバーから外れた。前線はFWルイス・アドリアーノではなく、FWバロテッリが起用される可能性が高い。
▽ユベントス予想スタメン
GK:ブッフォン
DF:バルザーリ、ボヌッチ、ルガーニ
MF:リヒトシュタイナー、ストゥラーロ、マルキジオ、ポグバ、アレックス・サンドロ
FW:マンジュキッチ、モラタ
負傷者:DFカセレス(アキレス腱)、DFキエッリーニ(ふくらはぎ)、MFロベルト・ペレイラ(太もも)、FWディバラ(太もも)
出場停止者:MFケディラ
▽2試合の出場停止処分を受けたMFケディラは今節で処分を消化する。シーズン絶望のDFカセレスに加え、負傷を再発させたDFキエッリーニが欠場。さらに、FWディバラと直近の練習で筋肉を傷めたMFロベルト・ペレイラも招集メンバーから外れた。その一方で、アレッグリ監督はDFルガーニの起用を明言しており、前節のエンポリ戦と同様に[3-5-2]の布陣を採用する模様だ。
★タクティカル・プレビュー
▽昨年11月にユベントス・スタジアムで行われた一戦では、ユベントスの攻勢をミランが我慢しながら凌いでいたが、後半途中にディバラが値千金の決勝ゴールを決め、ユベントスが1-0で勝利した。その勝利の立役者が今回は不在。それでも、現在の両チームの調子を考えれば、前回と同様にユベントスが試合のペースを握り、ミランが我慢の戦いを強いられる展開となるだろう。
◆中盤の主力が揃う、あとはバロテッリの奮起次第〜ミラン〜
▽ミランが現在の不振に陥った最大の要因がニアンの離脱だ。昨年末から今年2月にかけて、[4-4-2]のシステムをベースにチーム全体でハードワークを強いる戦い方が固まっていた中、ニアンは前線からのチェイシングとプレスバック、走力を生かしてチーム全体の押し上げを図るプレーなど、攻守両面でチームを機能させる歯車となっていた。これは本田やボナヴェントゥーラ、クツカといった中盤の選手にも当てはまることであり、歯車が一つでも欠ければチームは機能しなくなる。ニアンが離脱して以降のミランが4戦未勝利となったことは理に適った結果だといえる。
▽そして今回は、首位を走るユベントスとの一戦であり 、最近の試合以上に苦戦が予想される。負傷離脱していた本田とクツカが復帰し、負傷を抱えていたモントリーボもプレー可能なのは朗報だ。中盤のレギュラーが久々に揃うため、最終ラインとのコンパクトな陣形を保つこと、球際で激しくいくことを徹底し、どこまでユベントスに立ち向かえるかが見所だろう。
▽その中で2トップの一角に入るバロテッリ(ルイス・アドリアーノの可能性もあり)が守備のタスクをこなすことも、ミランが応戦するための必須事項だ。基本的にはバッカではなく、バロテッリが相手のアンカーであるマルキジオを監視しなければいけないだろう。そこを怠れば、クツカかモントリーボがマルキジオをケアせざるを得なくなり、マークが外れたポグバやストゥラーロにボールを通されれば、守備が後手後手に回ってしまう。もちろん、バロテッリの役割はゴールを奪うことだが、守勢を強いられそうな試合展開で誰一人としてサボることは許されない。バロテッリが攻守両面で働けるかに注目だ。
◆ディバラ不在もセットプレーを生かせ〜ユベントス〜
▽一方のユベントスは、前回対戦のヒーローであるディバラが不在という状況でミランのゴールをこじ開けられるかが注目だ。基本的にはモラタのスペースへのランニングとロングドリブル、マンジュキッチの高さ、ポグバの創造性を軸とし、両ウイングバックを絡めて攻めるのが正攻法だろう。ただ、自陣に引いて守備を固められれば、崩すことは簡単ではない。ディバラの技術と閃きを使えないのはユベントスにとって痛手でもある。
▽そこでユベントスがミランを相手に突きたいのがセットプレー。ミランは今シーズン、33失点のうち15失点をセットプレーから許している。この失点率45.5%はリーグ最多。直近のリーグ戦5試合で喫した5失点のうち3失点はセットプレーから許しており、セットプレー時の守り方に不安があるのは否めない。マルキジオがFKやCKの場面で良いボールを供給できれば、得点の可能性も高まってくるだろう。また、セカンドボールを拾い、2次攻撃を仕掛けることも重要な作業だ。
▽前節のアタランタに逆転負けを喫し、4戦未勝利と苦境が続いている6位のミラン(勝ち点49)。この結果、上位進出よりも7位のサッスオーロに勝ち点1差まで迫られ、アタランタ戦後にはイタリア恒例の合宿をせざるを得なくなった。この大一番で負傷離脱していた本田とクツカが復帰するのは朗報だが、盤石の強さを見せるユベントスを倒すのは至難の業だ。解任報道が続くミハイロビッチ監督は、何とか結果を残して首脳陣を黙らせることができるか。
◆ミラン◆
【4-4-2】
▽ミラン予想スタメン【4-4-2】
GK:ドンナルンマ
DF:アバーテ、アレックス、ロマニョーリ、アントネッリ
MF:本田、クツカ、モントリーボ、ボナヴェントゥーラ
FW:バロテッリ、バッカ
負傷者:FWニアン(左足首)
出場停止者:MFベルトラッチ
▽上記2選手が欠場するが、負傷中だったMF本田とMFクツカが復帰する。また、右太ももの筋肉に問題を抱えて出場が危ぶまれていたMFモントリーボも無事に出場できる模様。仮に主将が出場を控えれば、18歳のレジスタであるMFロカテッリが代役を務めることになる。なお、GKアッビアーティが直前の負傷によりメンバー外となり、FWメネーズは一身上の都合によりクラブの許可を取ってメンバーから外れた。前線はFWルイス・アドリアーノではなく、FWバロテッリが起用される可能性が高い。
▽ユベントス予想スタメン
GK:ブッフォン
DF:バルザーリ、ボヌッチ、ルガーニ
MF:リヒトシュタイナー、ストゥラーロ、マルキジオ、ポグバ、アレックス・サンドロ
FW:マンジュキッチ、モラタ
負傷者:DFカセレス(アキレス腱)、DFキエッリーニ(ふくらはぎ)、MFロベルト・ペレイラ(太もも)、FWディバラ(太もも)
出場停止者:MFケディラ
▽2試合の出場停止処分を受けたMFケディラは今節で処分を消化する。シーズン絶望のDFカセレスに加え、負傷を再発させたDFキエッリーニが欠場。さらに、FWディバラと直近の練習で筋肉を傷めたMFロベルト・ペレイラも招集メンバーから外れた。その一方で、アレッグリ監督はDFルガーニの起用を明言しており、前節のエンポリ戦と同様に[3-5-2]の布陣を採用する模様だ。
★タクティカル・プレビュー
▽昨年11月にユベントス・スタジアムで行われた一戦では、ユベントスの攻勢をミランが我慢しながら凌いでいたが、後半途中にディバラが値千金の決勝ゴールを決め、ユベントスが1-0で勝利した。その勝利の立役者が今回は不在。それでも、現在の両チームの調子を考えれば、前回と同様にユベントスが試合のペースを握り、ミランが我慢の戦いを強いられる展開となるだろう。
◆中盤の主力が揃う、あとはバロテッリの奮起次第〜ミラン〜
▽ミランが現在の不振に陥った最大の要因がニアンの離脱だ。昨年末から今年2月にかけて、[4-4-2]のシステムをベースにチーム全体でハードワークを強いる戦い方が固まっていた中、ニアンは前線からのチェイシングとプレスバック、走力を生かしてチーム全体の押し上げを図るプレーなど、攻守両面でチームを機能させる歯車となっていた。これは本田やボナヴェントゥーラ、クツカといった中盤の選手にも当てはまることであり、歯車が一つでも欠ければチームは機能しなくなる。ニアンが離脱して以降のミランが4戦未勝利となったことは理に適った結果だといえる。
▽そして今回は、首位を走るユベントスとの一戦であり 、最近の試合以上に苦戦が予想される。負傷離脱していた本田とクツカが復帰し、負傷を抱えていたモントリーボもプレー可能なのは朗報だ。中盤のレギュラーが久々に揃うため、最終ラインとのコンパクトな陣形を保つこと、球際で激しくいくことを徹底し、どこまでユベントスに立ち向かえるかが見所だろう。
▽その中で2トップの一角に入るバロテッリ(ルイス・アドリアーノの可能性もあり)が守備のタスクをこなすことも、ミランが応戦するための必須事項だ。基本的にはバッカではなく、バロテッリが相手のアンカーであるマルキジオを監視しなければいけないだろう。そこを怠れば、クツカかモントリーボがマルキジオをケアせざるを得なくなり、マークが外れたポグバやストゥラーロにボールを通されれば、守備が後手後手に回ってしまう。もちろん、バロテッリの役割はゴールを奪うことだが、守勢を強いられそうな試合展開で誰一人としてサボることは許されない。バロテッリが攻守両面で働けるかに注目だ。
◆ディバラ不在もセットプレーを生かせ〜ユベントス〜
▽一方のユベントスは、前回対戦のヒーローであるディバラが不在という状況でミランのゴールをこじ開けられるかが注目だ。基本的にはモラタのスペースへのランニングとロングドリブル、マンジュキッチの高さ、ポグバの創造性を軸とし、両ウイングバックを絡めて攻めるのが正攻法だろう。ただ、自陣に引いて守備を固められれば、崩すことは簡単ではない。ディバラの技術と閃きを使えないのはユベントスにとって痛手でもある。
▽そこでユベントスがミランを相手に突きたいのがセットプレー。ミランは今シーズン、33失点のうち15失点をセットプレーから許している。この失点率45.5%はリーグ最多。直近のリーグ戦5試合で喫した5失点のうち3失点はセットプレーから許しており、セットプレー時の守り方に不安があるのは否めない。マルキジオがFKやCKの場面で良いボールを供給できれば、得点の可能性も高まってくるだろう。また、セカンドボールを拾い、2次攻撃を仕掛けることも重要な作業だ。