郵便局のポストや局員が使用しているヘルメット、「ゆうパックダンボー」など5種類がガチャグッズになった。「郵便局ガチャコレクション」には色々と秘密があるそうで、タカラトミーアーツの加藤しずえさん(企画)と中村佑子さん(広報)に話を伺った。

モチーフは乃木坂駅近くのポスト



まずはおなじみのポスト。大きさは実物大の18分の1。よく見かけるタイプのポストだが、投函口の下に貼られている収集時刻などを表示したシールには秘密ある。実物のポストに貼ってあるシールは、種類や位置が統一されていないのだ。
「ポストによって若干違っていることがあるんです。街にあるポストをよ〜く見てみてください」


そのため、ガチャグッズは自分の好みでシールを貼れるようになっている。タカラトミーアーツが見本の写真で使っているシールの種類や貼り方は、乃木坂駅近くにある郵便局のポストをモチーフにしたそうだ。
「改めて色々とポストを見ていったところ、こちらのポストのシールの貼り方が見た目からして綺麗だったのでモチーフにすることにしました」
というわけで・・・・・・


せっかくなので乃木坂郵便局のポストを見に行ってみた。本物のポストとガチャグッズの夢のご対面である。乃木坂のポストは新しいが、ガチャグッズポストの色は実物のポストよりもほんの少しだけ太陽に当たって色あせたようになっている。

――そういえば昔のポストで長年使われていたものの中には、どちらかというとオレンジ色に近いものもありましたよね。
「ありましたね〜〜」
「なつかしい〜〜」
俄然盛り上がる昭和っ子3人。


ちなみに、投函口も開くという細かさだ。(手の出演 中村さん)「どうしてもこの部分は開くように再現したかったんです」と力説していた。



●ミニ・パンダ郵便ポスト(上野動物園)


パンダの郵便ポスト(実物)はパンダのリーリーとシンションの来園を記念して、2011年に上野動物園(本園)の入園ゲートの向かい側に設置された。このポストに差し出された定形郵便物は、上野動物園の風景印で押印される。


ミニ・郵便ポストもミニ・パンダ郵便ポストも、実物同様、横が開くようにできている。ミニ・パンダ郵便ポストも18分の1の大きさ(しっぽと耳の部分は若干異なる)。郵便局ガチャグッズはほかにも……

●ゆうゆう窓口・サイン看板ライトキーホルダー


昼間に窓口に行かれない人にとって心強い味方の「ゆうゆう窓口」(一部の郵便局に設置)。時間外窓口ということで、光るようにできている。
「ゆうゆう窓口は深夜も空いていて、局員さんもテキパキを対応していたりして助かりますよね〜」(中村さん)
筆者もゆうゆう窓口はよく利用している。受け取れなかったゆうパックを取りに行ったり、A4サイズ・4kgまで全国一律料金で遅れるレターパックの封筒を購入しに行ったりと実に便利だ。

●郵便配達員 ヘルメットキーホルダー


「シールドとパーツは動くように作ってあります。実物大の8分の1の大きさです」
ちなみに、郵便事業用の自動二輪車(原付を含む)はおよそ8700台だそうだ。

●ゆうパックダンボー


漫画「よつばと!」ファンにはおなじみ「ダンボー」と「ゆうパック」のコラボレーションが実現して誕生した「ゆうパックダンボー・ミニ」。腕の部分は前後に動くようになっている。

「特殊コレクター」も郵便局ガチャを購入!


この発売を心待ちにしていた人の一人、斎藤公輔さんにも話を伺った。斎藤さんは「特殊コレクター」として、以前取材させていただいた「Amazonの箱を全種類目指して集め続けている斎藤さん」であり、「ホテル東横インの大ファンの斎藤さん」でもあり、エアコンの室外機の配管マニアとしてネットで話題のあの斎藤さんである。斎藤さんは観光地などで見かける、ポストの上に設置された像「ポス像」(斎藤さん命名)の写真を10年以上前から撮り続けている。

(斎藤さんが撮りに行ったポス像コレクションの一例)





ポス像は主要な駅や主要郵便局などで見かけることができる。斎藤さんは「青春18きっぷ」などを駆使して撮りに行っているほどのファンだ。(ちなみに斎藤さんはJRを完乗している)

――斎藤さんも「郵便局ガチャコレクション」を買われたそうですね。
「早速買いました。郵便ポストってどこに行ってもありますし、色や形も決まってるので、親近感が湧くところが好きです。ミニ・ポストが欲しいと思ってガチャガチャをやってみたところ、いきなりミニ・ポストのガチャが出てきたので嬉しくて、嬉しくて。他の郵便局ガチャグッズも集めようと買っていくうちに、ミニ・郵便ポストだけで3個になりました(笑)」

こんな使い方も。


「ミニ・ポストの上に小さなフィギュアを置けば、自分好みのポス像ができます」

ちなみに、大きな郵便局に行くとポストが2基並んでいることがあるそうだ。
「多分、郵便物が多くて溢れるから並べてあるんだと思うんですけど、発見すると嬉しいですね」

喜びに沸く斎藤さん。ポス像の他に探しているものがあるという。
「私設のポストです。ある程度の投函数が見込める場合などに自費で設置することができるのですが、必ずしも街で見かける赤い形のポストとは限らないため、見つけるのが非常に困難なのです。こちらも発見すると嬉しいです」  
斎藤さんは、Amazonの箱を集めたり、私設ポストを探したりと忙しい。



「郵便局ガチャコレクション」は発売後、早くも全国のお店から問い合わせがきているそうだ。ここまで郵便局について書いておきながら申し訳ありませんが、基本的に郵便局では売っていないのでご注意を。
(取材・文/やきそばかおる)

「郵便局ガチャコレクション」(タカラトミーアーツ)

●買いたいけど、どこで買ったらいいのか分からないというアナタに『ガチャ検索』
今いる場所の近くで、欲しいガチャガチャを売っている場所を探せるサイト。これは便利。

●特殊コレクター 斎藤さんのサイト