日本サッカー協会公式サイトより

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 12日夜、シンガポールに3-0で勝利したサッカー日本代表。出場した日本の選手たちは、発表されたばかりの真新しいユニフォームに身を包んでプレイした。サッカーファンの間では、この発表まもない新ユニフォームについて、賛否が真っ二つに分かれている。

過去はデザイン変更のたびに酷評

 近年、ほぼ毎年デザインが刷新されているサッカー日本代表のユニフォーム。デザインが変更されるたびに酷評を浴びている。

 2010-11年の「革命の羽」モデルは首元に赤いパネルは「よだれかけ」とあだ名され、2012-13年の「結束の1本線」モデルはよだれかけを下まで伸ばして1本線にして「地味」「練習着」と言われた。2014-15年の「円陣」モデルもピンク色を配してあえなく不評となっていた。

 調和と個性をテーマとした今回の新ユニフォームは、2018年のW杯ロシア大会を見据え、「世界の頂点を目指した戦いに備えるため一新された(JFA公式ニュースより抜粋)」というもの。前面には、今までに例のない"11の個性"をイメージしたというボーダーを配した。12番目の赤色のラインは、"12番目のプレイヤー"たるサポーターを意味するという。

 これまで以上にデザインが刷新された新ユニフォーム。アディダスとしてはこれまでの汚名挽回といきたいところだろうが、サッカーファンの声は絶賛と酷評に分かれ、調和からはほど遠い状況だ。

 反対意見は「ダサい」「どこの国だかよくわからないデザイン」「汚れた下着みたい」「ジーパンが色移りしたみたい」「卓球部みたい」となんとかダサさを的確に表現しようという声でいっぱい。一方、「(前回のユニフォームより)1000倍マシ」「新ユニかっけーわ」「ここ数年で一番いいね」「ヨーロッパのクラブチームのユニみたいで好き」と絶賛する声も多い。

 また「スタンドが青く染まらないよね、これ」「(ユニフォームのデザイン担当メーカーを)一回アディダス以外にすればよかったのに」という感想のほか、ほぼ毎年のようにデザインが変更されるため「ユニフォームのデザインを頻繁に変える国というのはそれだけ伝統がない証拠」と様々な意見が入り乱れている。

「おそらく違和感が原因ではないでしょうか。今回の新ユニフォームは今までで一番濃い青色を採用し、その色の濃さは、照明の具合で黒色と見間違えそうなほど。また肩の3本線は消えて、ソックスの3本線も縦にちょこんと入っているだけ。過去のユニフォームと一線を画し、似て非なるデザインです。過去のデザインに愛着があればあるほど違和感を覚えるでしょう。言うなれば、ドラえもんの声優が大山のぶ代から水田わさびに変わったようなもの。慣れるには時間が必要です。ただ歴代のデザインに愛着が強い人は、10年経っても受け入れはムリかもしれません」(デザイン業界関係者)

 サッカー日本代表の新ユニフォーム。気に入らない人も、時間が経てば愛着が少しずつ湧いてくるかも?

(取材・文/蒼木学)