Windows 10でネットバンキングが利用できない? その原因と利用する方法

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ネットバンキングは、銀行の窓口に出向かなくてもネット経由で残高確認や振り込み、公共料金の支払いなどができる便利なサービスだ。今では、パソコンだけでなく、スマホやタブレット用アプリも提供されているほど利用者は増えている。
また、利用者の増加にともないフィッシングメールによる被害が大きな問題にもなっている。

このネットバンキング、まだ、ほとんどの銀行が最新のWindows 10で「利用できない」「利用しないで」という状況なのをご存じだろうか?

銀行によって告知は多種多様であるが、現時点ではWindows 10からのネットバンキング利用の動作保障はしないというアナウンスが多い。

原因は、Windows 10で新しく標準ブラウザーとなったMicrosoft Edge上で動作しないネットバンキングサービスが続発していることがためなのだ。

こうした状況は、Windows 10だけが悪いのではない。
Windows 10では、標準ブラウザーがMicrosoft Edge(以下、Edge)に切り替わっているため、Windows 10にアップデートしたユーザーは、Edgeを使ってネットバンキングにアクセスしたことで、今回の状況が発生したようだ。

Edgeでアクセスした結果
・ログインできない
・ログインできたが一部の機能ページに移動できない
・振り込み処理が正常に行えない

といったトラブルが発生した。

そして、Windows 10 DSP版が発売された8月1日(土)の週明けの8月3日(月)付けで
「Windows 10でネットバンキングは利用しないで!」
という告知が全国の金融機関サイトで「お知らせ」として掲載されたというのが経緯のようだ。

今回の現象は、正しくは、
「Windows 10のEdge対応が完了するまで、Edgeを使ったネットバンキングは利用しないで!」
ということで、Windows10 だけが悪いわけではないのである。

実際に、Windows 10であっても、下記の方法でなら、ネットバンキングは利用できる。
1)Internet Explorer 11を使う
2)別のブラウザー(Firefox、Google Chrome)を使う


そして、金融機関では、Edge利用での完全動作対応を進めており、9月中には完了するだろうとも言われている。

繰り返すが「Windows 10でネットバンキングができない」わけではない。

またInternet Explorerは先日、緊急のセキュリティパッチがリリースされたばかりだ。
特にWindows 10は自動的にパッチが適用されるため、より安全に安心してInternet Explorerを使えるだろう。


小川夏樹(ITライフハック編集長)