日本ハム・大谷翔平【写真:編集部】

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先発出場時を大きく上回る大谷の代打成績

 日本ハムの大谷翔平投手が、代打で驚異的な成績を残している。

 「代打の神様」の真価を見せたのは、13日の西武戦(西武プリンスドーム)。2点リードの9回1死。右腕・岡本洋の高めに浮いたフォークを逃さず、左翼席へ運んだ。今季2本目、通算3本目の代打弾となる5号ソロでダメを押した。

 7日の楽天戦(札幌ドーム)でも代打本塁打。13日の西武戦での代打アーチは、8日の楽天戦のサヨナラ打から続いて、自身初の代打3打席連続安打となった。15日の楽天戦(コボスタ)の8回は代打で二ゴロに倒れ、4打席連続安打とはいかなかったが、プロ2年目の昨季から驚異の代打成績が並ぶ。

【2013年】
打率1割2分5厘(8打数1安打)1本塁打、2打点

【2014年】
打率3割8厘(13打数4安打)0本塁打、2打点

【2015年】
打率3割8分5厘(13打数5安打)2本塁打、6打点

 先発出場時は13年は2割3分9厘で、14年は2割7分1厘。15年はここまで打率1割7分4厘だ。それだけに代打成功率が際立つ。

大谷はなぜ代打で好成績を残せるのか?

 大谷本人は、この勝負強さをどう考えているのか? 以前、代打での心構えを、こう明かしていた。

「代打でも、どんな場面でも仕事するのが大事。相手投手のデータを含め、最善の準備をして打席に臨むこと。あとは自分が打てる球をしっかり打ちにいくだけ」

 打席前に準備をすませ、好球必打で打席に向かう――。シンプルな考えが、代打での好成績につながっている。

 大谷は自己最多12勝目&パ・リーグの敵地制覇をかけ、18日のロッテ戦(QVCマリン)に先発する。ここまで「投手・大谷」は11勝(3敗)、防御率2.28、139奪三振、2完封勝利、勝率7割8分6厘と「投手5冠」だ。

 今季は投手での成長に注目が集まる。確かに、打者としては打率2割2厘、5本塁打、16打点と厳しい数字が並ぶ。ただ、昨年8月17日までの打撃成績も打率2割7分4厘、6本塁打、24打点だった。大きく落ちているのは打率だけで、2年連続の「10勝&10本塁打」も不可能な数字ではない。

 「代打・大谷」のひと振りが、リーグ連覇へ独走する首位・ソフトバンクを脅かすかもしれない。