17日、都内の本社で事業説明を行う東芝の西田社長(撮影:常井健一)

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東芝<6502>の西田厚聡社長は17日、東京都港区の同本社で開いた事業説明会後、同社のノート型パソコンに搭載したソニー製リチウムイオン電池の自主回収・交換問題について、記者団に対し「可及的速やかに83万台分をそろえて、お客様から要求があったらすぐに応じる」との姿勢を強調した。ソニー<6758>に対する損害賠償請求など対応策は「これから考える」と述べるにとどめた。

 東芝は9月29日、ソニーが過熱や発火の恐れがある電池を全世界で回収する方針を表明したのを受け、「ダイナブックSS LX」など全世界で83万台(28機種)を対象に回収すると発表。10日から自主交換を始めた。しかし、ソニー製充電池をめぐっては、東芝のほか、メーカー6社が計約770万個のリコール実施を表明していることから、ソニーからの交換用電池の供給が間に合わない懸念もある。

 西田社長は「ソニーさんから83万台もらわなければならないが、それを出してくれるのか」と不快感を示し、現在の対応状況について「大変ですよ」ともらした。【了】