21日、東証で中間期決算を発表するUSENの佐藤常務(撮影:吉川忠行)

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USEN<4842>が21日発表した2006年2月中間期決算で、本業のもうけを示す営業利益は前年同期比91%減の4億1500万円、経常損益は19億2500万円の赤字(前年同期は25億500万円の黒字)だった。

 無料インターネット放送「GyaO(ギャオ)」で配信するコンテンツの調達・制作への先行投資がかさむ一方で、収益源の広告売上げが伸び悩んだ。同日、東京都中央区の東証で会見した佐藤英志常務は、原因として広告主の認知度不足を挙げ、「1000万人近いユーザーがいるので、認知度はじわじわと広がっていく」との見通しを示した。減益によるライブドアとの業務提携への影響は否定した。

 持ち分法適用会社だったエイベックス・グループ・ホールディングス株<7860>の売却益が68億円となり、資産の見直しに伴う他の保有株式の売却益と合わせて92億円の特別利益を計上。最終損益は3億8700万円の黒字(前年同期は164億4000万円の赤字)となった。

 06年8月期通期の営業利益は前期比48%減の50億円、売上高は10%増の170億円になる見通し。佐藤常務は、テコ入れ策について「営業活動は積極的に行っていくが、(経営方針の大きな変更は)ない」と述べた。【了】

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