ディスカウントストアのドン・キホーテ<7532>は10日、弁当・惣菜店「オリジン弁当」などを展開するオリジン東秀<7579>の普通株式に対する公開買い付け(TOB)が成立しなかったと発表した。9日にTOBを終了したが、応募株式の総数が買い付け予定数に満たず、応募株式は100株にとどまった。今後、オリジン東秀へのTOBを改めて行わないという。

 ドン・キホーテは、オリジン東秀株を約30.92%所有。コンビニエンスストア事業を立ち上げるため、約33.4%以上を保有することを目指し、1月16日から1株2800円でTOBを実施した。この動きに対し、賛同していなかったオリジン東秀取締役会は反対を決議し、イオン<8267>に支援を要請。イオンは1月31日−3月1日の期間で、ドンキより300円高い1株3100円でTOBに乗り出している。

 オリジン東秀では「ドンキのTOBに反対し、イオンのTOBに賛同するという当社の考え方が、株主に理解された」、イオンは「まだイオンのTOB実施期間中なので、オリジン株主に応募してもらえるよう、誠実に対応していく」とコメント。ドン・キホーテでは「今後の対応については、オリジンへのTOBを再度実施しないこと以外は白紙」と話している。【了】