女性にとって加齢は一番の敵かもしれません。特にアラサー女子は気になると思います。ふと鏡を見たら、顔にくっきり法令線があって「ギョ」っとしたり、髪もツヤがなくなったり、数え上げたらキリがありません! 年を取りたくない、若くあり続けたいという女性の願望が一時期の美魔女ブームを生んだのでしょう。でも年齢には抗えないのが真実。老いはやってくるのです。

スウェーデン映画『100歳の華麗なる冒険』は、100歳のおじいちゃんが老人ホームを脱走して、好き放題に生きる冒険物語です。「老いへの意識は男性と女性で違う」と思うかもしれません。確かに女性の方が神経質になってしまいますよね。でも、人生を楽しみながら生きることに男女違いはないのでは? そこで『100歳の華麗なる冒険』から「年を取ることを恐れない方法」を教えてもらいましょう!

若い人と張り合っても仕方がない

『100歳の華麗なる冒険』の主人公アラン(ロバート・グスタフソン)は早くに両親を亡くし、ひとりで人生を歩んできましたが、それは苦労を重ねて……という歩みではなく、目の前のことを頑張ってこなしていたら「あら100歳!」みたいな。アランは年齢を意識せずに今まで生きてきたようです。だから疲れたおじいちゃん風情ではなく「面白そうなおじいちゃん」です。

若作りに情熱を燃やす女性は、その行為そのものが年を取っている証拠だと気付きましょう。だって若作りは加齢への焦り、若い子から「なんか痛いよね」って言われるのは、そんな焦りが見た目からわかるからなのです。髪のツヤ、肌のハリが衰えるのは当たり前で、張り合っても仕方ないのです。アランのように年齢を意識しないのは無理としても、彼の人生訓「人生はなるようにしかならない」と思ってみましょう。目の前で起きることを否定せず、面白がって、いつも笑顔を絶やさない人生にする。人生を楽しんでしまえば、表情が明るくなり好感度はアップするはずです。

アラサー過ぎた女子が目指すオンナの魅力とは

30代も後半になってきたら、もう見た目で勝負する年じゃないと自覚した方がいいでしょう。『100歳の華麗なる冒険』のアランは、若い頃から100歳まで、ロシア革命、スペイン内戦、第二次世界大戦と時代の荒波を乗り越えて来ましたが、常に自分をよりよく見せようとか金持ちになろうとかいう野心を持たず、その都度、自分にとってよきことを自分で判断して歩んできたのです。だから後悔はないし、まだまだ世の中面白いことがありそうだと、100歳になっても好奇心旺盛。新しい友達がどんどんできる! 経験が豊かだから話も面白いんですよ。

若くあることに固執せず、年を取ることを恐れなければ、人生は楽しい方へ加速するのかも。日本社会の未来を考えると暗澹たる気持ちにはなりますが「明るく元気なおばあちゃんを目指すぞ!」と思うだけでも、気持ちが上がりませんか? 老後の社会保障のことを考えて、政治に強くなるのもいいかもしれません。見た目を磨くより頭を磨くことを意識しましょう。ある程度の年を重ねると、話していて面白い人の方が絶対に人を惹きつけるからです。

大切なのは健康なカラダ!

ちなみに『100歳の華麗なる冒険』はフィクション。現実に100歳であんなに健康な人はいないかも……。でも健康な体があるからこそ、やりたいことがやれるのですから、意識しないといけないのは美よりも健康! あなたも今日からアランに負けない面白くて魅力的な人を目指してみませんか?

100歳の華麗なる冒険
11月8日(土)、新宿ピカデリー他全国ロードショー

(斎藤香)