「誰もがスクデットを求めてくるが、簡単なことではない」。ナポリのラファエル・ベニテス監督のコメントだ。

FWエディンソン・カバーニを失ったばかりのナポリだが、アウレリオ・デ・ラウレンティス会長によると、補強資金は1億2450万ユーロ(約162億6000万円)。その一部はすでに、DFラウール・アルビオル、FWドリエス・メルテンス、FWホセ・マリア・カジェホンに使われた。ナポリはユヴェントスの対抗馬に見られているのだ。ベニテス監督は、サポーターの熱狂を抑えるのに苦労している。

また、昨季までナポリを率いたインテルのワルテル・マッツァーリ監督は、「デ・ラウレンティス会長はナポリを充実させた。ベニテス監督にはスクデットを争うためのすべてがある」と話すなど、プレッシャーをかけている。

ベニテス監督はこれに対し、マッツァーリ監督に反論するのではなく、古巣であるインテルに苦言を呈した。かつて3冠を達成した後に自身が率いたときのインテルと、今のナポリを比べている。

「インテルで我々は何もしなかった。(マリオ・)バロテッリを売って、お金はあったが、誰も獲得しなかった。今、我々はここで良い仕事をしている」

だが、ベニテス監督は何も約束をしていない。いつものように、冷静に答えるだけだ。

「チームが強く、日に日に改善していけば、我々は何かポジティブなことができるだろう。我々はチームをマネジメントしなければいけない。私はすべてに勝ちたいと思っている。この数年、チームはうまくやってきた。だが、我々はもっと先まで行きたいと思っている。昨季のチャンピオンズリーグのファイナリストたちは、4-2-3-1でプレーしている」

まるで、マッツァーリ監督に対し、「確かに我々はうまくやれるが、あくまで私のやり方で、新しいフォーメーションと新しいメンタリティーで、だ」と言っているかのようである。

ベニテス監督は補強について、「FWが1人必要なのは明らかだ。おそらく、2人獲得するだろう。私が好きなのは、チームにとって基準点となるセンターフォワードだ」とコメント。MFマレク・ハムシクについては、「15ゴールを期待している」と信頼を寄せている。