1995年から今日まで、彼は常にインテルの変遷を見てきた。その経験は、MFハビエル・サネッティに、今こそ選手たちに再び立ち上がるように求めるときだと助言している。

トッテナム戦とボローニャ戦での屈辱を受け、アンドレア・ストラマッチョーニ監督やマルコ・ブランカTD(テクニカルディレクター)の立場が揺らぎ、マッシモ・モラッティ会長がナーバスになって、ワルテル・マッツァーリ監督やレオナルドSD(スポーツディレクター)の影が迫っているインテル。だがサネッティは、まだ終盤戦でシーズンを救えると信じている。

「3位という目標に向け、チームにはまだ力があるか? それは見つけなければいけない。(ディエゴ・)ミリートの不在は痛いし、それは言うまでもないことだ。(ワルテル・)サムエルや(デヤン・)スタンコビッチ、(クリスティアン・)キヴがシーズン中に離脱したのも同じことだね。メンバーがそろっていたときは、準備ができていることを示していた」

サネッティは冷静にインテルの今の暗い時期を分析しようとしている。

「結果が出なければ、あらゆることが騒がれるのは当然だ。でも、そういうことを振り返るのは、やるべきことの最後だよ。必要なのは、この流れを変えるために全力を出すことだ。ストラマッチョーニを救うために、僕らベテランが何をするか? いつもやってきたことだよ。僕ら全員が一緒に一つの目標を追っているんだ」

カターニア戦での煌めきは、回復の兆しかと思われた。

「でも、それから2敗してしまった。特にボローニャ戦だね。こういう結果は誰も予想していなかった。今は僕らが反撃する番だ」

「ネガティブな時期にあると、いろいろな要素が絡んでくると思う。特に今のような難しい時期は、さらなる何かを引きだす必要があるんだ」

モラッティ会長の怒りは「普通のこと」と語るキャプテンは、こう続けている。

「ここまでくれば、僕らの誰だってうれしくない。でも、こういう状況を解決するには、全員がまとまって仕事をするしかないんだ。僕らを再び奮い立たせてくれるのは、仕事しかないんだよ」

インテルは14日にトッテナムとのヨーロッパリーグ(EL)決勝トーナメント2回戦セカンドレグに臨む。ホワイト・ハート・レーンでは0−3と敗れた。サン・シーロで怒りに再び直面しなければいけない。

「そうだね。僕らは厳しい結果を残してしまった。でも、しっかりとELを戦わなければいけない。そして、素晴らしい試合をしようとしなければいけないんだ」

サネッティの視線は現在だけに向けられている。スパイクを脱ぐことについては、まだ考えていないようだ。

「正直、自分の将来は今の僕があまり気にしていないことなんだ。今は解決しなければいけないことがほかにある。自分の今後については、決めるための時間がまたあるだろう」