まるで忘れられない悪夢のように、いつも同じところに考えが戻ってくるようだ。ミランのマッシミリアーノ・アッレグリ監督が、「こうやって言うのは残念なことだが、ここまでは(サリー・)ムンタリのゴールが認められなかったことがひどく響いている」と話した。

記者が仕掛けたのではない。指揮官が自由に『ミラン・チャンネル』で述べたのだ。記者はマルチェッロ・リッピ氏がアッレグリ監督を擁護したことについてコメントを求めた。そして指揮官は、2月25日のユヴェントス戦での問題の場面を振り返ったのだ。まるで、「うまくいかなかった場合、その理由は知っているはずだ」と言わんばかりに。

ただし、アッレグリ監督は最終的に無冠で終わることなど考えていない。同監督は「スクデットは我々が獲得すると思う」とも話している。ミランは14日のセリエA第33節でジェノアと対戦だ。アッレグリ監督はまず、前節キエーヴォ戦について分析した。

「良いプレーじゃなかったことは否定できない。だが、守備は良かったし、前半に追加点のチャンスもあった。我々は難しい一週間を過ごしたところだったんだ。カターニアと引き分け、チャンピオンズリーグ(CL)で敗退し、復活祭も最悪のサプライズになった。フィオレンティーナに負けて首位を失っていたんだ。それに、キエーヴォは好調で、ウチは負傷者が多く、3人が出場停止だった」

「だが、試合前から正しい雰囲気があった。チームは試合の重要性を理解し、それをピッチで見せたんだ。ごう慢さも軽さもなかった。明日はジェノア戦で、我々はそのことを考えている。フィオレンティーナ戦やキエーヴォ戦のような悪いプレーはできない。良いプレーをして、勝ち点3をめざし、暫定首位の座を手にしなければいけない」

アッレグリ監督は今シーズンにすでに満足しているようだ。

「リッピのコメントはうれしかった。先週から言っているが、我々はコッパ・イタリアで準決勝まで進み、延長戦の末に敗れた。CLでは世界最強のチームに敗れた。リーグ戦では負傷者のトラブルにもかかわらず、首位と勝ち点1差だ」

「ミランは最高のシーズンを送っている。前にいるのは、とてもうまくやっているユヴェントスだ。ムンタリのゴールがここまではひどく響いている。カターニア戦でのロビーニョのゴールも、それなりに大きい。今は少し疲労があるが、スクデットは我々が獲得するよ。フロントもそう信じている」

「すべての試合に勝てば、勝ち点は85だ。去年を上回る。もしもユーヴェが86までいったら、彼らに賛辞を送ろう。とにかく、我々のシーズンが素晴らしいことに変わりはない。2位になってミランから出て行くことになるのを恐れてはいないよ。それはクラブが評価することだ」

アッレグリ監督は各選手の状態についても言及した。MFケヴィン=プリンス・ボアテングの状況についても説明している。

「(ズラタン・)イブラヒモビッチは万全の状態でなくとも違いをつくる。ロビーニョも練習では良かったよ。ただ、彼と(ステファン・)エル・シャーラウィのどちらがプレーするか、あるいはどちらもプレーしないか、まだ分からない。(アントニオ・)カッサーノは良くなっているが、プレゼントはしないよ」

「ボアテングはチームと練習し、それから恥骨炎でストップした。去年もドバイで同じ問題によってストップしていたんだ。復帰? 5日後に炎症がなくなり、戻ってくるかもしれないよ。チームには彼の特長を持つ選手がほかにいない」