『ベルセルク 黄金時代篇I 覇王の卵』(C)三浦建太郎(スタジオ我画)・白泉社/BERSERK FILM PARTNERS
 ムービーエンター編集員が、今年のおすすめ新作映画をご紹介する「2012年先取り映画」。今回は、ヒーロー妄想のカンタが、日本はもちろん、ヨーロッパやアジア、ロシア、南米など世界中にファンを持ち、国内外合わせて、35巻までで累計3000万部を売り上げている、あの人気漫画の映画化作品をご紹介。

ベルセルク 黄金時代篇I 覇王の卵

 巨大な長剣を意のままに操る孤独な剣士・ガッツは、傭兵として各地を渡り歩いていた。そんなガッツに目をつけた傭兵集団“鷹の団“のグリフィスは、決闘でガッツを制し、鷹の団に引き入れる。共に激戦をくぐり抜けるうちに、2人の絆は深まっていくのだが――。(公開予定日:2月4日)

男同士の“絆”が生まれた原点

 連載20年以上に及ぶ長大な物語全てを映像化する“ベルセルクサーガプロジェクト”。その第1弾として「黄金時代篇」が3部作で映画化することになった。2月に公開される第1部は、単行本で言うと3巻から5巻にあたり、ガッツとグリフィスの出会いについて語られる。孤独な剣士ガッツが、鷹の団に入団することで“絆”の大切さに気付いていく。戦場で単独行動に出たことに関して、同じ鷹の団のキャスカに「お前は戦場でただ剣を振りまして入れば満足なんだ」と言われて、本気で怒るガッツ。自分の心に秘めている“絆”を否定された時の彼の表情は印象的である。ガッツとグリフィスの間に生まれた“絆”が強ければ強いほど、原作ファンがご存じの“宿命”の悲しさが大きくなる。

熱烈なファンから観ると面白いのか?

 

 人気原作の映画化は難しい。熱烈なファンは、原作を神格化してしまうので、どうしても不満が出てしまう。ましてや、ベルセルクは一度TVアニメになっている。今回、3つのポイントに関して、個人的な感想を述べよう。

■声優について
 TVアニメ版をおまり深く観ていないので対比できないが、岩永洋昭のガッツと櫻井孝宏のグリフィスは、あまり違和感がなかったように思える。岩永は、初の声優挑戦ということだが、よく考えてみると、仮面ライダーバースの声をあてた経験もあるので、完全素人声優ということではない。声の質も個人的には悪くないと思う。 オーディションでも、たった一言で、採用が決まったそうだ。

■映像について
 色彩の鮮やかさ、奥行きがある場面構成と動き、芸術の領域である。さすが『鉄コン筋クリート』のSTUDIO 4℃の仕事である。ガッツとグリフィスの前で舞う木の葉の表現などは美しかった。そのものが現実にあるようなリアルさというようりは、幻想的な「アニメ的リアルさ」が映像にあった。

■世界観について
 絶望・孤独・憎悪の表現について、なかなか原作を超えられない。オープニングの何か禍々しいことが起こりそうな雰囲気は良かった。ストーリーがあまりにダークになり過ぎると一般受けがしなくなるので、どうかという部分もあるので、バランスは必要。まだ第1部は導入。2部、3部でどんな展開になるか期待。

 アニメーションのクオリティが高いので「ベルセルクを聞いたことがあるけど、内容に詳しいわけではない」というライト層にも観てもらいたい。

ベルセルク人気投票

 最後に、人気投票。皆さんがもし「鷹の団」に入団したら、どの隊長の下で戦いたいか、投票してみよう。

ヒーロー妄想のカンタの全体まとめ

【見どころ】映像の美しさ
【こんな人に観て欲しい】ベルセルクファン&ライト層(3部作全部観て答えを出そう)
【おすすめ度】★★★

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編集部的映画批評

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